24/10/27 13:08:14.69 nmV/HC4t.net
サーキットを攻められる数少ない電気自動車
URLリンク(image-automesseweb.com)
ー前略ー
・圧倒的加速力は気分が悪くなるほど……
韓国最大手「ヒョンデ」の勢いが止まりません。次々と魅力的なモデルを開発し、世界戦略を進めています。
また1台、とんでもないモデルを開発し、日本に投入してきたことで世間がザワザワしています。
そのモデルは「アイオニック5N」です。アイオニック5はすでにデビューしており、純粋なBEV(バッテリー・エレクトリック・
ヴィークル)として高く評価されています。そのアイオニック5の走りの戦闘力を過激なほどに高めたのが「アイオニック5N」なのです。
搭載するバッテリーは84.0kWhと大容量ですし、最高出力は650ps、最大トルクは770Nmに達します。フルスロットルの加速力に
挑んでみましたが、加速して数秒で頭がクラクラし、気持ち悪くなってしまうほど。
仮にも僕はプロのレーシングドライバーとして日頃から激辛パワーのモンスターに乗っていますが、それでもこの加速には
身体的にやられたのです。
そんな獰猛なモンスターなのですが、驚かされるのは、サーキット専用の電子制御モードが設定されていることです。
これまでも、GPSでサーキットにいることが確認されれば、速度リミッターが解除される、あるいはフルパワーモードに
スイッチングすることが可能なスポーツカーは存在していましたが、「アイオニック5N」はさらに緻密です。
レースでのスタートに備えて、ローンチコントロールが組み込まれていることではもはや驚きません。
さらにレース展開を予想したプログラミングがなされているのです。
バッテリーの電力は電気分解です。つまり、積極的にバッテリーエネルギーを消費すれば発熱します。
回生で電力を溜め込めばそれでも発熱します。駆動用モーターも同様です。
異常発熱すると、性能が低下します。充電能力が低下するばかりか、有効な出力が発揮できません。
ですから、充放電が激しく繰り返されるスポーツ走行で速く走らせるのは苦手なのです。
1000Nmのエネルギーがあっても、そんな脱兎のごとき速さが味わえるのは最初の数秒ほどで、すぐにカメのように鈍重になるのが
BEVの特性なのですが、「アイオニック5N」は緻密に温度管理することで、出力低下の被害を抑えようとしています。
・最適制御のおかげで決勝レースを走り切れる
予選モードは1周だけ速く走ればいいわけですから、発熱のことは気にせずにフルパフォーマンスを発揮するようにプログラミング
されています。一方決勝レースでは、コンスタントラップが求められます。
レースモードでは、バッテリーとモーターの発熱を監視しながら最適な出力コントロールをするというのです。
これはもう、F1やWRCなどの世界選手権レベルですよね。
メーター内には、前後のモーターとバッテリーの温度が表示されています。
それを目で追いながらスロットルコントロールするのも楽しみですが、クルマにすべてを委ねて走るのも都合がいいかもしれませんね。
ちなみに、「アイオニック5N」の「N」はヒョンデのトップパフォーマンスブランドの名称です。例えるならばBMWの「M」、
メルセデスの「AMG」、アウディの「RS」ですね。
語源はニュルブルクリンクの「N」です。最近でヒョンデは難攻不落なニュルブルクリンクのレースに挑戦しています。
そこでマシンを鍛えているのです。だからといって、レースモードを組み込んでいるなんて、想像もつきませんでした。素晴らしいです。
AMW 投稿日:2024.10.27
URLリンク(www.automesseweb.jp)