21/03/02 15:24:26.73 /qG7ZIvT.net
当該スレッド流れちゃったものの、2時間くらい資料と電卓とにらめっこしたので
自己満足として投稿してしまおうと思う。
「日本のせいで朝鮮半島では１４万人以上がスペイン風邪で死亡」という発言の数字の出元がわからなくて
まず数字の出所なのだけれど、"Spanish Flu Korea"で検索掛けたら、ソウル大の学者2人が2017年に英語で
「日本のせいで14万人の朝鮮人が死んだ」という趣旨の論文を書いてた。多分これが演説の元ネタだろうと思う。
(論文貼ろうと思ったら規制でダメでした)
でまぁ、実際のとこどうなのかと数字漁って死亡者数と死亡者比を計算してみた
尚、以下断りのない限り「死亡者数」とはスペイン風邪による死者の数を指し
「死亡者比」は1920年の人口と
日本 死亡者数：約38.8万(※1)から約45万人(※2)
死亡者比：約0.7%(※1)から約8.82%(※2)
朝鮮半島 死亡者数：約23万人(※2)
死亡者比：約1.3%(※2)
台湾 死亡者数：約5.1万人(※3)から約5万人(※2)
死亡者比：約1.4%(※3)から約1.37%(※2)
※1：死者数を内務省衛生局編『流行性感冒』（大正11年）による統計値を利用
※2：死者数を速水融の『日本を襲ったスペイン・インフルエンザ』による推計値を利用
※3：死者数を台湾国立成功大学のYing-Hen Hsieh教授の『Excess Deaths and Immunoprotection during 1918–1920 Influenza Pandemic, Taiwan』による推計値を利用
尚、※2の速水融氏の推計値はスペイン風邪関連死を粗方「スペイン風邪の死者」に
繰りこんでるので当時の医学水準の問題もあるけど割引して考えた方がいい気がする
で、以上の数字からもし仮に朝鮮半島で日本本土並みの治療体制があったとすれば
23万×{(1.3-0.07)/1.3}≒10.6万程度の人が死なずに済んだかもしれない。
ま、14万人にはどう考えても足らんけど
あと余談として英国とインドを比較してみた
(ここから数字の引用元がWikipediaになるので用心のこと)
英国 死者者数：約25万人
死亡者比：約0.6%
英領インド 死者者数：約1200万人から約1700万人
死亡者比：約4.2%から訳5.9%
これが本場の植民地主義というやつです。数字計算してて本気で頭抱えました。