20/02/25 08:46:25 CAP_USER.net
新型コロナウイルスによる肺炎の拡大に歯止めがかからない。感染拡大に伴い、世界的にさまざまな分野に深刻な影響が出ている。
特に、世界経済に与える影響は、日に日に拡大している。
中国に物理的に近いわが国や韓国の経済にも重大な影響が及んでいる。特に、韓国の輸出の30％近くが中国（含、香港）向けであり、
半導体、鉄鋼、自動車などで業績懸念が高まっている。
中国は世界経済のサプライチェーンの中心であると同時に、巨大な消費地でもあることを考えると、そのインパクトは計り知れないものがある。
● 中国と韓国経済の 不都合な関係
韓国経済の屋台骨であるサムスン電子の半導体事業を中心に、韓国の産業界が新型コロナウイルスに直撃されている。
経済の専門家の中には、世界の中で韓国は新型肺炎の影響を最も受けやすい国との見方がある。
その懸念の背景の一つに、韓国経済の構造問題がある。韓国は資源や資材を輸入し、それを加工・生産し、輸出することなどで成長してきた。
輸出の2割程度を占める半導体は、その典型例だ。昨年7月、日本は韓国向けの特定品目の輸出手続きを厳格化した。
文在寅（ムン・ジェイン）大統領が日本の対応を強く批判したことは記憶に新しい。
半導体の材料や製造装置の調達を日本に頼ってきただけに、文氏の危機感はかなり強かったとみられる。
一方、サムスン電子などは日本企業からの材料や資金の確保に迅速に動き、韓国経済が大きな混乱に直面することは避けられた。
一方、新型肺炎は、特定の国同士の問題ではない。それは、中国を中心に世界全体に張り巡らされたサプライチェーンを混乱させている。
米アップルや日韓独米の自動車など、ドミノ倒しのように生産の一時停止や需要の低下に直面する企業が出ている。
この状況は、韓国のように低コストで汎用品を生産し、輸出によって経済を運営してきた国にとって大きな打撃だ。
韓国と中国は完成品だけでなく、中間財の貿易面でも密接に関係している。新型肺炎は、韓国の輸出にブレーキをかけるなどし、景気減速懸念は高まりやすい。
また、韓国では、伝統的に財閥企業による経済の寡占体制が進んでいる。それは富の配分を歪め格差を拡大させる要因だ。
韓国では、経営資源が財閥企業に集中する半面、経済の安定に無視できない影響を与える個人消費の厚みが増しづらい状況が続いてきた。
韓国が自力で経済の安定を目指すことは容易ではなく、景気の先行きはかなり不透明といわざるを得ない。
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