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◆【コラム】世界に広がりつつあるシノフォビア(中国嫌悪)
■シノフォビアとは?
最近アフリカを中心にあちこちで「シノフォビア(Sinophobia)」という英語の言葉が目に付くようになっている。
シノフォビアとは「Sino=中国」「Phobia=嫌悪」で「中国嫌悪」という意味で使われているようだ。
そもそもは世界に進出する中国人や中国文化に対する嫌悪感を表現する言葉である。
■アフリカで中国人に対する反発がどんどん広がっている
最近シノフォビアが急激に広がっているのがアフリカである。
アフリカは中国による進出が顕著で、中国はすざましい勢いでアフリカに入り込んでおり欧米ではこうした動きを「新植民地主義」と非難する向きも多いが、貧しいアフリカ諸国はカネを落としてくれる中国を歓迎してきたが、結局は中国人に対する反発がどんどん高まっているのが現状である。
■アフリカ各地で起こっている中国人に対する不満
2012年8月には、アフリカ中部のザンビアで、中国人が経営する炭鉱で、労働環境や賃金の改善を求めた労働者による抗議が暴動に発展して、50歳の中国人監督者がトラックでひき殺されている。
2011年11月には南アフリカの北西州で中国人の経営するスーパーが何者かに放火され中国人4人が死亡する事件が発生している。
アフリカ南西部アンゴラでは、最近中国人ギャング37人が誘拐、殺人、売春などを行っていたとして逮捕され、中国に強制送還された。西アフリカのガーナでは中国人がガーナ人を奴隷のように扱ったとして中国人に対する抗議デモを敢行し。
これに対して、中国人はガーナ人に向けて30分にわたり威嚇発砲を行い、ガーナ人が応戦する事態も発生している。
こうした状況がアフリカ各地で起こっており、中国に対する不満が各地で噴出し始めているようである。
■世界に広がるシノフォビア
こうしたアフリカでの反中意識の背景にあるのは、中国からの輸出である。
例えばアフリカ諸国では中国に天然資源などを輸出しているが、逆に衣料品や電化製品など安価な商品を中国から輸入している。
そのため、国内の産業が成長しない状況が生まれているのである。
例えば南アフリカでは、ここ10年で8万人ほどの製造業の雇用が、安価な中国製品によって奪われた。
こうした輸入は年々増加しており、近い将来には、アフリカ人と中国人の大規模な衝突が起こる可能性が予想されている。
こうした強気に出る中国の対外政策に、恐怖心や不快感を示す形で、日本、アメリカ、欧州、東南アジア、アフリカでシノフォビアが広がっているのである。
■習近平は「建国の父」毛沢東と並びたいという野心を抱いているようである
習近平は「建国の父」と位置づけられている毛沢東と並びたいという野心を抱いているようである。
習近平は毛沢東思想を巧みによみがえらせており、それが人権・民主・平等を求める国民を容赦なく弾圧し、他国との領土問題では砲艦外交で臨む、という「治国思想」が確立されれば世界への悪影響は計り知れないものとなるであろう。
■中国の歴史から見ればいずれ、独裁体制は終焉するであろう
中国の長い歴史を振り返ってみると「皇帝が繰り返し登場して、潰れていく」という流れを辿っている。
一見盤石にみえる習近平独裁体制も中国の歴史が証明しているようにいずれは潰れる時期が訪れることは間違いないであろう。
中国人は、いずれその時が来るのを待つ資質を備えているようだ。
サーチナ 2018-06-06 10:32
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