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2018.1.11 07:10
安倍晋三首相は韓国で2月9日に行われる平昌五輪の開会式への出席を見送る方針を固めた。複数の政府関係者が10日、明らかにした。表向きは1月22日に召集予定の通常国会の日程があるためとするが、慰安婦問題の解決を確認した2015年12月の日韓合意をめぐり、文在寅政権が日本政府に新たな措置を求める姿勢を示したことを受けて判断した。
韓国政府はこれまで、平昌五輪に合わせた安倍首相の訪韓を繰り返し要請してきた。そうした中で、康京和外相が9日に「被害者らの名誉・尊厳回復と心の傷を癒やすための努力継続を期待する」と発言。10日には文大統領も記者会見で、日本の誠意ある謝罪が必要だとの認識を示した。
日本政府は「最終的かつ不可逆的な解決」を盛り込んだ日韓合意を見直す動きだと判断。昨年1月に釜山の日本総領事館前の慰安婦像設置への対抗措置として中断している日韓通貨交換(スワップ)協定再開の協議に引き続き応じない方針とともに、安倍首相の平昌五輪の開会式出席を見送る方針を固めた。
ただ、日本政府内には安倍首相が訪韓し、日韓合意の順守を文氏に直接求めるべきだとの意見も根強くある。
菅義偉官房長官は10日の記者会見で、文氏の発言について「韓国側がさらなる措置を求めることは、わが国として全く受け入れられない」と批判。外務省の金杉憲治アジア大洋州局長は同日、在日韓国大使館の李煕燮公使に抗議した。