暇つぶし2chat NEWS4PLUS
- 暇つぶし2ch4:記事は異彩を放ち、他紙の記者を悔しがらせた。低開発国援助が住民の自立を妨げているとは時に指摘されることで、先輩の記事は一理あった。 ただ私には、あんなに喜んでいた村人の姿が記事には薄いことに違和感があった。文化大革命で沸き立つ中国で、“声なき声”を拾うのとは違う気がした。 その先輩が数年後退社した。拙著では組合をめぐるごたごたが原因のように書いた。拙著を読んだ先輩から私信があった。退社は別の理由と記され、医学雑誌でその理由を述べた1文が付されていた(彼は医者になった)。 そこには、在社中(朝日新聞綱領の「不偏不党」「公正中正」に制約され)常に物事のアウトサイダーでいなければならなかったことの苦悩が綴られ、生涯を捧げるに値しないとの結論に至った旨、記されていた。 彼の退社理由を初めて知り、私は40数年前に読んだ『新聞亡国論』(自由選書)のなかの1章を突然思い出した。 「週刊朝日」を100万部雑誌にした扇谷正造さんが、或る新聞社の北陸地方の支局で起きた出来事を記すなかで、“若い記者たちが物事の第三者でいることに疑問を持ち始めている、それには理もある”といったことを確かお書きだった。探すと、〈新聞記事以前の問題〉という題で載っていた。 北陸での出来事はこんな話である。或る新聞社の北陸の支局で、1年生記者が「あした代休を取りたい」と支局長に言い、認められた。 その翌日、大学構内でゲバ合戦が起きているとの通報に、支局員が駆けつけると、何と、覆面学生の先頭にいるのが代休で休んだ1年生記者だった。支局員たちは合間を見て後輩を隊列から引き出し、支局に連れ帰った。支局長が「綱領違反だ」と叱ると、新人は答えた。「ああ、あんなのナンセンス」 もしやこの新人が先輩の彼ではないかと思ったのである。思い切って電話した。 (続く)




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