17/03/12 20:35:15.89 CAP_USER.net
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◆盧武鉉の「盟友vs.腹心」熾烈な内部競争
2016年4月の総選挙の結果、韓国国会は、第一党「共に民主党」(野党)と第二党「セヌリ党」(与党)の議席数がほぼ同数、それぞれ全体の4割を占めた。
2大政党が誕生したのだが、議席数が僅差であったがゆえに、議席数としては全体の1割強である第3勢力を標榜する第2野党「国民の党」の動向が、国家運営のカギを握ることとなった。かなり大雑把であるが、これが昨年12月までの政界図である。
しかし、朴槿惠大統領の弾劾案可決という致命打を受けて保守与党は分裂。弾劾案に賛成した「非朴」が離党し「パルン政党(正しい政党)」を結成、大統領を支持する「親朴」も自由韓国党と改名した。
それぞれに再出発したとはいえ、民心が完全に与党から離れてしまっていることを考えると、朴大統領の弾劾を主導した野党「共に民主党」の公式候補が大統領の座に一番近いとみて間違いないだろう。
今、頭一つ抜きん出ているのは、大統領選候補者の中で2016年末から支持率トップを独走中の文在寅(ムン・ジェイン)前民主党代表だ。
盧武鉉元大統領とは80年代に共同法律事務所を設立、人権弁護士として活動していた盟友であり、盧政権では民政首席秘書官として政権を支えた経歴を持つ。今なお根強い盧武鉉人気がそのまま彼への支持と繋がり、文在寅は自他ともに認める最有力候補である。
彼を追うのが、最近、じわじわと支持率を伸ばしている安熙正(アン・ヒジョン)忠南道知事だ。彼は盧武鉉から厚い信頼を寄せられていた腹心の一人だ。実は彼の急浮上を最も警戒しているのは文候補側だろう。同じく盧武鉉支持層を基盤にしており、安知事の浮上は文候補支持票の離脱を意味するからだ。安知事は進歩系の中でも現実路線を行く人物だと、保守層からも一定の評価を受けている。今回の弾劾で野党に反感を抱く保守層が「どうせなら文候補よりは」と安知事支持に流れる可能性も少なくない。
そして、現在支持率2位の安熙正よりも、日本マスコミで注目を集めいている李在明(イ・ジェミョン)城南市長が続く。弁護士出身の李市長は慰安婦合意破棄を明言、「日本は敵性国」などの過激な発言で話題となり、日本での知名度は高いが、党内の支持基盤や全国区での支持率においては文候補、安候補に比べ遅れを取っている。
野党陣営のもう一人のキーパーソンといえるのが共に民主党を脱退し、第3勢力として新たに「国民の党」と立ち上げた安哲秀(アン・チョルス)である。現在支持率9%で4位につけている。だが、彼に関していえば重要なのは彼の政策理念ではなく、彼が誰を支持するかだ(この構図は国会において彼の政党が2大政党の内どちらを支持するかという構図に似ている)。
彼の特技は「アシスト」だ。11年のソウル市長選、12年の大統領選挙でも有力候補だったが、終盤になって候補一本化と称して特定候補者のために候補の座を譲り、その候補者の支持率アップに大きく貢献したという前歴がある。
野党陣営の各候補は、それぞれ個性的な人物ではあるが、「慰安婦合意」に対してはすべての候補が「再協議」もしくは「破棄」を表明し、合意を認めない方針を明言しているという点で一致している。誰が大統領になったとしても対日政策においては大きな変化を期待するのは難しいかもしれない。