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東京裁判の結論は、満州事変以後を「日本帝国主義」の「侵略戦争」であるとしている。
林房雄氏の「大東亜戦争肯定論」に面白いことが出ている。それは、ある共産党員が日露戦争を
侵略戦争と規定すべきかどうか迷っているという意味のことである。これは彼の主体性のなさを
物語る格好の証左であるが、また非常に重大なる問題提起でもある。何故、満州事変以後が
侵略戦争で、日露戦争、シベリア出兵、第一次大戦は「日本帝国主義」の「侵略戦争」では
ないのか。これは奇妙なことではないか。
その理由はハッキリしている。これら満州事変以前の戦争が米英仏等の利害と衝突しないから
である。否、むしろ利害が一致していたのである。日露戦争は「英露戦争」とも欧米では
呼ばれているぐらいである。帝政ロシアの南下政策に脅威を感じた英国は、帝政ロシアの南下を
防ぐものとして日露戦争を歓迎していたものである。日英同盟を結んだのも、その意味で考えればよい。
またシベリア出兵こそ、その意味では日本を攻撃するのに最も好都合な材料かも知れないが、
これも侵略戦争という刻印を押しづらい。何故か。アメリカも出兵しているからである。
第一次大戦はどうか。これはもう地中海まで日本海軍はイギリスのためにお付き合いしているので
あるから、文句のいいようがない。
結局、これらの戦争に関して日本を悪玉に仕立てようと試みると、欧米列強自身も火の粉を
かぶることになりそうである。上を向いてツバをはくことになる。