16/10/07 01:51:23.55 CAP_USER.net
(続き)
この「3つのノー」は、北の「我が国は核保有国になった」という主張を事実上認めることになるので、米国としては受け入れがたいのかもしれない。しかし、「核開発を止めるのが先だ」とだけ言って交渉をしないでいるうちに北が本当に核弾頭とその運搬手段を持ってしまって、そうなると一方的に核を放棄させるのは今までよりも100倍も難しくなった。そういう現実を招いたのは、少なくとも半分は米日韓の責任である。その無残な外交的失敗の結末に真摯に向き合って、どうしたら平和協定交渉の入り口に辿り着けるかに知恵を尽くすべき時である。
内外の第一級の北朝鮮専門家はみなそこに焦点を絞って議論を交わしつつある。安倍のように「断固」とか「決意」とか叫んでいても何の役にも立たない。
『高野孟のTHE JOURNAL』より一部抜粋
著者/高野孟(ジャーナリスト)
早稲田大学文学部卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。現在は半農半ジャーナリストとしてとして活動中。メルマガを読めば日本の置かれている立場が一目瞭然、今なすべきことが見えてくる。
(おわり)