16/07/29 16:26:38.45 CAP_USER.net
(>>1の続き)
その典型的な事例がTBSの看板ニュース番組『筑紫哲也NEWS23』のメインキャスターであった筑紫哲也の北朝鮮報道であった。
ちなみに筑紫哲也は朝日新聞OBであり朝日時代にも北朝鮮の宣伝工作としか思えないような記事を書いていたのだが、TBSにキャスターとして移籍し、その姿勢に拍車がかかった。
たとえば1997年9月の放送ではスクープとして、
たまたま北朝鮮を訪問した民間の日本人が北朝鮮で日本人妻、つまり北朝鮮への帰国事業の際に北朝鮮人の夫に同行した複数の日本人女性に聞いた、ビデオインタビューと称するものを「ニュース」として放映した。
その中で堂々と顔出しで登場した日本人妻たちは「不満は無いし、差別も無い、生活に困窮してもいない」と口々に語ったのである。
外国の一流のニュース番組では決してこのような報道はしないだろう。北朝鮮は独裁国家なのである。顔出しで批判をすれば下手をすれば命に関わるし、死刑にならなくても収容所行きは免れない。
北朝鮮のみならず、かつてのソビエト連邦や中国など共産主義を国是とする独裁国家は常にそういうものであることを、戦後日本のマスコミは痛い思いを何度もして学んできたはずなのである。
それなのにそういう常識を故意に無視するジャーナリストがいる。日本にも北朝鮮の工作員は多数潜入しテレビもチェックしている。
だからこそ拉致も可能だったのであり、そういう状況下で顔出しインタビューに登場した人間が本音など語るはずがない。だからこんなインタビューは情報として価値が無いというのが世界のマスコミの常識である。
仮に百歩譲って「参考資料」として放映するにしても、キャスターは必ず「独裁国家のことですから彼等は本音を語っている可能性はまずありません」などと注意すべきなのである、
それをせずに活字よりインパクトの強い映像をタレ流しにするのは情報操作に他ならない。
もちろん実例はこれだけでなく、『筑紫哲也NEWS23』ではことあるごとに「北朝鮮はそんな悪い国ではない」という「情報」をタレ流していた。だからこそ、北朝鮮も認めた日本人拉致という事実が国民の共通認識になるのが遅れに遅れたのだ。
こうした情報操作は新聞でも行なわれていた。
たとえば北朝鮮について何か不利な状況が報道されると、それを「埋め合わせるように」翌日の朝日新聞には「電車の中で朝鮮学校の女生徒のチマチョゴリが切られた」という記事が載せられた。
それを読んだ日本人の善男善女の中には「右翼ってひどいことするな。やっぱり北朝鮮はかわいそうだ」と思った人も少なからずいただろう。
そういう方々に是非申し上げておきたいのは、こうした一連の事件で私の知る限り「右翼の犯人」が逮捕されたことは一度もない。
そして、これは善意に解釈すれば不幸中の幸いなのだが、カミソリで衣服を切られたらケガをする可能性も高いのだが、これも私の知る限りケガをさせられた女生徒も一人もいない。とても不思議な話である。
ジャーナリストなら当然この不思議さに疑問を持ってもおかしくない。フリーの雑誌記者で在日朝鮮人三世のきむ・むい(本名:金武義)は、この問題を取材し真相に迫ろうとしたとき自宅アパートで不可解な死を遂げた。
一応、薬物中毒死というのが公式発表である。それ以後この問題を追及しようというジャーナリストも私の知る限りいない。
※週刊ポスト2016年8月5日号
(おわり)