16/06/10 12:42:28.06 CAP_USER.net
沖縄県・尖閣諸島周辺が緊迫している。中国海軍とロシア海軍の艦艇が８日夜から９日未明にかけて、日本の接続水域内に侵入したのだ。中国の軍艦が尖閣周辺の接続水域に入域したのは初めて。自衛隊と米軍は警戒監視活動などで協力している。
中国人民解放軍幹部が先日、シンガポールでのアジア安全保障会議で、軍事的覇権を強める姿勢をあらわにしたばかりだが、東アジアの平和と安定を壊すつもりなのか。
「ロシアと中国は分けて考えるべきだ。中国は挑発行為のレベルを一段上げた。今後も尖閣周辺への挑発を続けてくるはずだ。今回はフリゲート艦１隻だったが、今後、艦隊を組んで侵入することもあり得る」
軍事ジャーナリストの井上和彦氏はこう語った。注目の分析は後述するとして、東シナ海の波は高くなっている。
防衛省などによると、８日午後９時５０分ごろ、ロシア海軍のウダロイ級駆逐艦など３隻が、尖閣諸島の久場島と大正島の間を南から北に向かって航行しているのを海上自衛隊の護衛艦「はたかぜ」が確認した。９日午前３時５分ごろに接続水域を離れた。
さらに、９日午前０時５０分ごろ、中国海軍のジャンカイＩ級フリゲート艦１隻が久場島北東の接続水域に入ったのを海自護衛艦「せとぎり」が確認した。同フリゲート艦は排水量約４０００トンといい、決して小さな艦船ではない。
約２時間２０分にわたって航行し、３時１０分ごろ、大正島北北西から接続水域を離れた。
接続水域は、海の領土である領海のすぐ外側にあり、航行自体は国際法違反には当たらない。
ただ、防衛省幹部は「中国は尖閣諸島の領有権を主張している。ロシア海軍と同時刻に接続水域に入っていることは特異だ。警戒監視を続け、意図の分析を急ぐ」とした。
安倍晋三首相はただちに関係省庁に対し、不測の事態に備えて米国など関係国と緊密に連携し、警戒監視に全力を尽くすよう指示した。
政府は、複数の外交ルートを使って中国側に軍艦の退去を要請したが、応じなかったため、
外務省の斎木昭隆事務次官が９日午前２時ごろ、中国の程永華駐日大使を外務省に呼びつけ、「尖閣諸島は日本固有の領土であり、海軍の艦艇が接続水域に入ったことは極めて遺憾だ」と抗議した。
これに対し、程氏は「抗議は受け入れられない。ただ、緊張のエスカレートは懸念しており、中国政府に至急伝える」と語ったという。
斎木氏は「中国の行動と、（尖閣諸島の領有権を主張していない）ロシアの行動とは区別して対応すべきだと考えている」と記者団に述べた。
菅義偉官房長官は９日午前の記者会見で「尖閣諸島は歴史的にも国際法上も、わが国固有の領土だ。政府として、わが国の領土、領海を断固として守り抜く」
「米国をはじめとする国際社会と連携し、このような緊張感を一方的に高める行為は行わないよう中国に求めていきたい」といい、「ロシアにも外交ルートを通じて必要な注意喚起を行った」と語った。
中国は最近、東アジアでの軍事的覇権を露骨に強めている。
シンガポールで３～５日に開かれたアジア安全保障会議では、中国が南シナ海の複数の岩礁を勝手に埋め立てて軍事基地化し、「航行の自由」を脅かしていることなどが問題視された。
これに対し、中国軍の孫建国連合参謀部副参謀長は５日の講演で、「南シナ海は昔から中国のものだ」と自説を繰り返し、
「一部の国が問題を過熱させている」「ある国は『航行の自由』を都合良く解釈して武力をひけらかし、徒党を組んで中国に対抗している」と、日米両国などを牽制（けんせい）したのだ。
URLﾘﾝｸ(www.zakzak.co.jp)
（>>2以降に続く）