16/01/09 20:13:16.33 CAP_USER.net
◆日本が「少女像」に神経質になる本当の理由とは
切りっぱなしの髪、地面に付いていないかかと、肩に止まった鳥…
「恨」を晴らしたいという願いが彫刻に命吹き込む
手を伸ばして触ると、少女の足は冷たかった。
「冷たいでしょ? この冬に靴もなくてどんなに寒いことか」。
4日午後、ソウル市鍾路区にある駐韓日本大使館の向かい側。
従軍慰安婦を象徴する「平和の少女像」=写真=の隣で「1人デモ」をしていた国会議員が声をかけた。
彼女が掲げたプラカードには「従軍慰安婦合意は根本的に無効、少女像を守ります」と書かれていた。
日中の気温が氷点下でないとは言え、真冬に青銅で作られた像が冷たいのは当然のことだ。
しかし、高さ1メートル30センチのこの少女像は、すでに単なる青銅の彫刻以上のものになっている気がした。
人々は仏像を拝むように少女像に接していた。
少女像の隣にあるいすの下には花が供え物のように置かれていた。
この誰も座っていないいすは、この世を去った元慰安婦のおばあさんたちを思い出させるためのものだ。
日本政府に対する怒りを表現するため、ギュッと握った両手の間に誰かが紫色の花と手袋を置いていた。
切りっぱなしの少女の髪は、故郷から強制的に引き離されたことを意味する。
その髪に被せられた毛糸の帽子の房が左肩に止まっている鳥に触れていた。
鳥はこの世を去った元慰安婦のおばあさんたちとこの世を結ぶ仲介者だ。
はだしの少女のかかとは地面に届いていない。
元慰安婦のおばあさんたちは故郷に戻ってきても居場所がなくてさまよっているからだ。
「最後まで守りますから!」「元気を出してください!」などと書かれた紙が足元に貼られていた。
少女像はもはや作品ではなかった。元慰安婦のおばあさん自身と考えられていた。
美術は世界を再現しようとする欲望の産物だ。
科学技術が発達する前の伝統社会において、立体である彫刻はその欲望の最大値を反映させていた。
彫刻の力はそれを見る人からわいて来る。
見る人の切なる願いが投影されれば、土・青銅・石といった材料の物性を超えて、生命力を得るようになる。
象牙で作られた女性像を愛するあまり妻にしたいと祈ったところ、神の力で人に変わったピグマリオン伝説は、
作品の属性をよく現している。
少女像を彫刻したキム・ウンソン、キム・ソギョン夫妻は、特定の宗教ではなく作品の力を信じていた。
夫妻は「元慰安婦のおばあさんたちに対する共感を引き出すよう祈りながら像を作った。
2011年12月に現在の位置に像を置き、日本から心のこもった謝罪を受けるという願いを込めて拝んだ」と言った。
日本の小説家・宮部みゆきの『荒神(こうじん)』を最近読んだ。
土で作った人形が人間の恨みや怒りを原動力として生き物になって動くというこの小説は、
この世の万物に神が宿っているという日本の伝統信仰を根幹としている。
重さ120キログラムの青銅でできた少女像の移転問題をめぐり、
日本が神経質になっているのは、彼らがこの彫刻の力を誰よりもよく知っているからかもしれない。
元慰安婦のおばあさんたちの恨(ハン、晴らせない無念の思い)、そしてその恨を晴らしたいという
私たち韓国人の願いのエネルギーを。
朝鮮日報 2016/01/09 08:39
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