15/06/24 20:44:45.64 .net
(>>1の続き)
・「卑日」で"立派な韓国"を確認
--貿易と外交の関係に関しては、3年前から木村先生が指摘されていました(「日韓関係はこれからどんどん悪くなる」参照)。
木村:今や、韓国にとって最大の貿易相手国は中国です。香港を含めれば30%前後にのぼります。
鈴置:政治的にも韓国は中国にどんどん取り込まれています。そんな韓国は日本にとって「大陸に対する盾」ではなくなっています。
それどころか「中国の使い走り」も始めましたから、日本が韓国に警戒を強めるのは自然です。
一方、韓国も「もう日本には頭を下げたくないし、下げなくていいほどの力を付けた」と思っていますから、それを確認するための
「卑日行動」を繰り返します(「『目下の日本』からドルは借りない」参照)。
朴槿恵(パク・クンヘ)大統領に限りません。李明博(イ・ミョンバク)前大統領の竹島上陸とか、天皇への謝罪要求がそれです。
・MERSと通貨スワップ
--韓国にとって日本は本当に不要なのでしょうか。例えば、通貨危機に陥りそうになった際にドルを借りる通貨スワップを、
日本と結んでおく必要はないのですか。
鈴置:通貨危機に陥りやすいことは、依然として韓国の弱点です。興味深いのは、中東呼吸器症候群(MERS=マーズ)が
「日本の必要性」を増したことです。
この流行で韓国では景気の冷え込みが懸念されました。そこで想定外の金利引き下げを実施せざるを得なくなったのです。
韓国銀行は6月11日に基準金利を1.75%から1.50%と、史上最低水準に引き下げました。
韓銀は「景気刺激は財政で」と唱えていました。利下げは極力避けたかったからです。米国の利上げが近く予想され、
利下げするほどに米ドルとの金利差から、外貨流出の懸念が高まるのです。
しかし、MERSという緊急事態に直面したため、引き下げざるを得ませんでした。すると、通貨攻撃を防ぐための日本との
通貨スワップが欲しくなるわけです。「風が吹けば桶屋がもうかる」みたいな話ですが。
・軟化する?韓国
--韓国には中国とのスワップがあります。
鈴置:中国と結んでいるスワップは人民元建てです(「韓国の通貨スワップ」表を参照)。いざという時に人民元スワップの
効き目があるのか、疑う向きが多いのです。中国は人民元経済圏を作るため、自国通貨のスワップしか応じません。
ドルスワップを結んでくれるのは、外貨準備が豊富なうえ、お人好しの日本ぐらいなのです。
韓国の通貨スワップ(2015年6月23日現在)
相手国 規模 締結・延長日 満期日
中国 3600億元/64兆ウォン(約560億ドル) 2014年10月11日 2017年10月10日
UAE 200億ディルハム/5.8兆ウォン(約54億ドル) 2013年10月13日 2016年10月12日
マレーシア 150億リンギット/5兆ウォン(約47億ドル) 2013年10月20日 2016年10月19日
豪州 50億豪ドル/5兆ウォン(約45億ドル) 2014年2月23日 2017年2月22日
インドネシア 115兆ルピア/10.7兆ウォン(約100億ドル) 2014年3月6日 2017年3月5日
CMI<注> 384億ドル 2014年7月17日
<注>CMI(チェンマイ・イニシアティブ)はIMF融資とリンクしない場合は30%まで。
資料:ソウル新聞「韓国の経済体力は十分」(2015年2月17日)
--外相を日本に送って来るなど、韓国の姿勢がやや軟化したかに見えます。日本とのスワップを念頭に置いているのでしょうか。
(更に続く)