24/06/12 06:12:04.64 NfuWhlKk.net
>>612
それに何れも演出を名匠の蕨南勝之、伊達康将、春日正伸が手掛けているのも夫々の作品を名作に仕上げている大きな要因に為っている。
名優の芝居を非常に巧みに料理する名演出家と名翻訳家が居てこそ吹替が名作に高められる。
シュワのアクション大作に限らず、吹替全般に言える事だけれどあの当時はそれが多くの作品に於いて実現していたのが非常に幸運だった。
だからこそ、我々の知る作品が何れも吹替としても名作として今日も尚、視聴者だけで無く、業界に於いても語り継がれているのだ。
それも所謂映画の歴史に残る往年の名作としてでは無く、大衆文化の一端たる娯楽として我々の脳裏に色濃く刻み込まれる記憶として。
大衆演劇や大道芸、風俗等を大衆文化として取り上げ、細部に亘って研究した書籍は数有れど
吹替を大衆文化として深く研究した書籍は未だに少ないのでは無いだろうか?
とり・みきが著した書籍を始めとしてその数は未だに数える程しか無い様に思えて為らない。
声優個人にスポットライトを当てた書籍は幾つかは有るが、吹替に的を絞った書籍は未だに決して多いとは言えないだろう。
特に吹替を役者よりも演出家や翻訳家等のスタッフの側から取り上げた書籍は紙やデジタルを含めても皆無に等しいのでは無いだろうか?
前述した3人の演出家も春日は既に亡く、蕨南も伊達も既に高齢の為か現役を引退している。
小林守夫や福永莞爾、加藤敏、佐藤敏夫、小山悟も何れも健在だが蕨南や伊達と同様に既に現役から退いて久しい。
彼等が健在の内に吹替に関する汎ゆる情報や意見を書籍にしろデータとして纏めて上梓して呉れる文筆家や出版社は居ないものだろうか?