15/03/03 22:51:27.18 BDh2w7Tr.net
荒井 いや、だから俺が去年いちばん感心したのは、『アウェイ・フロム・ハー』。あれがいちばんいいと思った。
なんであれがキネ旬の洋画ベストテンに入ってこないで、しょうもないのばっかり並んでるのか。
わたなべ あれは凄い映画ですね。去年の家族を描いた、どの作品よりもいいと思います。痴呆症の妻をそれでも愛するという。
荒井 日本の映画はテーマがはっきりしないんだよ。テーマが前面に出てくると「暗い」って言われるんじゃないの。だから、テーマがない映画しかウケない。
難病とか死とか、それ自体がドラマだと勘違いしてる。人が死ぬのが劇だと思ってるんだよね。
身近な死が共感得やすいというのがあるんだろうけど、イラクやアフガンやアフリカで殺されている人たちの死も家族にとって身近なわけだけど、そっちには行かない。
廣木(隆一)も今度、「余命なんとか」(『余命1ヶ月の花嫁』)ってのを撮ったけど
荒井 というか、日本では夫婦がこわれる話はできないよ。病気で死ぬとか、看護するとか、死んで幽霊になって戻ってくるとか、そんなのばっかりだもの。