16/02/18 02:49:09.96 Lf6BeR+R.net
>>487 7行目 →目は大きく黒く瞳がない。涎を絞るように・・
9行目 →ナイフに付た血を衣服の脇腹で拭い、部屋を一瞥した。
10行目 →・・それじゃ・・」連れの別の男はズボンのポケットに両手を入れて、傍らで通話のやりとりを聞いていた。
14行目 →修道士は閉じた道を行く。途上に立つ家のドアは通りに背を向けている。
修道士は歩く先にある何件かの家のドアを小さく叩いて行く。
誰かが見ていなくても月はそこにあった。どこかの誰かが必ず、どこかの誰かのために、代わりに月の存在を確認する必要もなかった。
月はその公転と自転の周期の都合から常に表側を地球に向けていた。月の裏側は見えない。原始地球に微惑星は衝突し、
その欠片で月が出来たと言う。謎を示す月の裏側に気を取られ、密かに地球で行われていた魅惑に気づかせなかった。
地球がその身に月を作っていた。
観測網を築く世界各地の観測所やその支所の地震計が低周波の振動を記録していた。
総合的な観測から、傾斜計が示す現象は大地が引き延ばされているという真相が憶測に潜んでいた。「蟻塚みたいだ」
「巨大な蜂の巣だ。蟻は飛ばない。しかし山脈みたいだ・・」まるで巨大な蟻塚の塔が形成する連峰である。
しかし、その巨大な塔は世界に散在した。火山性の微動もなかった。不思議な現象を観測していた。
何かが、地球が抱えるエネルギーの開拓を行っていた。地殻の下で、海嶺下で、ナノスケールの地球深部へ核接触が働く現象が確認された。
海底観測所からの計測が地上観測所へ繋げられた。GPS衛星を繋げる送受信波の歪みはその真上を覆う地球磁気境界面に歪みを運んだ。