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美魔女と映画雑談場 - 暇つぶし2ch457:喫茶店、カランコロンカランコロン
15/04/04 22:02:17.43 EoPgc23P.net
  而留弥は裏の右筆の家の出である。裏の宦官である。 「表より中か・・」二階の休憩場所から階段を下りながら店の中をさりげなく見回した。
 店の様子を見た。その表情を確認した。店の中の奥に席を取り、給仕にお茶だけを頼んだ。而留弥はある一席の店の客の背中を数回視線を外しながら見た。
 その席の男は数名の客に混じり、ほどなく店を出た。小半時待つも店の中の様子に変わることがなかった。盆の上には他に見えぬようにそれとなく小さな紙切れが置かれていた。
 その紙片には‘不’と薄く示されていた。しかとは分からない。而留弥は張り紙や掛け物を含む店の壁一面にさしげなく目をやり、席を立った。厨房のあたりに一瞥だけを与えて店を出た。
  左腕に取り出したその姿は小型の弩とも言える。漣児は脛から脛へ、腰から腰へ、肩から肩へ、胸へ腹部へと、被服の表面を静かに撫でるように両方の掌を各部で滑らせた。
 「頭領、彼らの真意が分かりかねますが?」側の配下の者が聞いた。「あの連中に真意などないかもな・・」頭目らしき男はいった。
 「場所がらも何もない。まさかいきなりどなたかご本人様たちのお出ましか?」漣児が言った。
 「そのままだからがらなんてない」而留弥が言う。先の林の中にいるその気配はその身然として対峙する気配である。三者各々がその身を然とする。
 「確かに。そのどなた様たち、でなければがらにもないか・・」御令須が言った。
 「でなければ臍で湯が沸く」すかさず而留弥が言った。「しかし困るな」「面倒だ」御令須と漣児が言った。
 

  
  
  
  


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