15/10/16 03:40:39.58 ql8gSV6I.net
453 19行目 → そして・・。
「ハンマーパンチだ!」歩きながらテオルドは真横に右の拳を突き出した。「サーフ」テオルドは展開したミディアムソリッドネットに飛び乗り少し膝を屈めた。
グリップグローブはバックルに掛けた。翳した手元にプリズムハンドがやって来た。それと掴むと浮上した。腰のグリップキット、ガントレットに手を当てた。
ハンマーアウトの時である。プリズム達と共に空の上に向かった。(ププッ・・一人でなんかうけて、なんか突っ込んんでププッ・・)
「御坊、ここにいらっしゃいましたか」「やつれた顔をしていますのか?喜捨を請うておられたか・・」六刻は喉の奥で溜息を飲み込み、側らの境内の敷石を目を遣った。
「庵におられるとばかり思っておりましたので」「見てのとおりだよ」僧侶はシソ科の草花が傍らに生える小屋を指さした。六刻は向かい側のハーブの草花の生える側を見た。
「乞食の僧だなんて法主でおられる方がお口がお悪い・・・」「その格好じゃ巡礼者にも見ないしな。歌を詠む風体でもないしの・・」
「我が門跡に賄賂などをその風体が持ってきたのですが?」軽い冗のやりとりをした。
「不穏なのやろ?」その僧侶は作務衣を着ている。「いい年して胸騒ぎなど元気なもの・・」僧侶は小屋を見た。「しかし・・」六刻は僧侶を見た。
「そうやな・・」僧侶は両手を腰の後ろに回し空を見た。
「用とは何かしら?下界のことかしら?」ジュマーがやって来た。「親父殿はどうなされておられる?」グリナムが腕を組んだまま振り返った。
「達者ですことよ」ジュマーは前方に目を遣った。その前方とは天上のことである。「ゴードルどのは直参の適う身。何か言っておられましたか?」
「この天樹界では皆が直参よ」口角を歪め微笑した。「そうだな・・」「当のスレッジとベルセルカンからはなんと?」ジュマーは察ししていた。
「不穏であるらしい」グリナムは腕を組み遥か下を見ている。「狂った獣がいる」グリナムは瞬きもなく遥か眼下を見ている。「狂った獣?・・」
ジュマーは一瞬、間を開けた。「フォンリールが猛っている・・」ジュマーは面を上げ腰に手を当てた。