21/07/06 13:20:09.10 .net
>>708
ヒンドゥー教の中でもヴィシュヌ派は最大の信徒数を抱えているので、この神を称える物語は多いが貶める物語はそれほど多くない。
そんな中でも、シヴァ・プラーナは(ヴィシュヌ派のライバルの文献だけあって)ヴィシュヌの醜聞もしっかり書かれている。
それでも少しは遠慮気味に書かれており「ヴィシュヌがジャンランダラに打ち負かされた」とは明確に書かれていない。
ジャランダラの長期戦の末に「ヴィシュヌがジャランダラの健闘を讃えて彼の願いを叶えることにした」ということになっている。
結果、ヴィシュヌは妻のラクシュミーと共にジャランダラの都市に住むよう強要された。
これだけだと両者の勝敗は分かりにくいように思えるが、物語の終盤にて、ジャランダラが「俺はヴィシュヌを倒した者だ」とシヴァに言うセリフがあり、ヴィシュヌが力尽きてジャランダラに降参した様子が推測できる。
おそらく数あるアスラの中でも、はっきりとヴィシュヌの優位に立ったアスラはジャランダラだけだと思われる。