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10月は神無月、全国の神様たちが出雲大社に集まって婚姻の大会議を開きますが、各地方では神様を出雲にお送りする神事が勤まります。
この村の一部にだけ小学生が主体となる変わった神事が有ります。
現在のは大分簡略化されているので、昭和初期の神事について説明します。
農家は藁仕事が有るので暗いうちから起きています。そこに子供たちが一軒一軒奉加をして廻ります。
「横戸の神送り、志あげてくらっしゃれ」と。そうすると、家の人は幾らかのお金を子供たちに上げもします。
子供達は「ありがたかったれええ」とか「ごっつぉらったれえ」とか御礼を述べます。
こうして奉加が終わると学校に行きます。放課後、御宮に集まり、まず綺麗に掃除します。
そして全員が神様の前に土下座します。代表の者がお神酒と榊を持って村はずれの橋まで裸足で走ります。
橋の上からお神酒を流しながら「お諏訪様、お送り申し上げます」と言って、また走って帰ってきます。その間、御宮に居るみんは土下座し続けます。
この神事が終わると、御宮は縄で囲んで誰も入れなくします。
その後、集めた寄付金でお菓子を買って夜遅くまで遊びます。
これを、神迎えの時にもします。
現在は、不審者が多いということで子供会の親が付いて回ります。
そして、御宮でお弁当を食べ、神様からとしてお小遣いを千円もらいます。
恐ろしいことに、残った寄付金は子供会の活動費として取り上げられてしまいます。
現在、55歳くらいの人に訊くと、昔はみんなで山分けでウハウハだったそうです。
いつまでも続けて欲しい神事です。ハローウィンとやるくらいなら、この行事を復活させるべきですね。