12/04/19 23:05:51.87 .net
>>529
お遍路に出るということ自体が、それまでの自分を一旦捨てること。
仕事などの社会的責務や、家庭内の役割を一時的に放棄することは、
人間にとっては「社会的死」(生物的には生きてはいるが)を意味する。
そして、巡礼の中でなにかを掴み、それまでとは違う人生観・価値観を見出したならば、それが新たな人間として甦る・再生するということ。
>死ぬ人に白を着せるのも再生への願いだと思う?
直接的な甦りとしての再生の意よりも、あの世への移行の象徴としての白装束だと思う。
新生児の誕生の場である産屋は白の几帳や幕で飾られたし、花嫁は婚礼に白無垢で臨む。
人がそれまでとは違う新しい状態に移行して新たに歩み始める、その象徴として、白が儀礼的演出に使われるのではないだろうか。
である社会的にもIdentity的も、一旦「無」になり、まっさらの「新生児」状態になる。
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