18/05/08 20:42:02.02 d5q02G6j.net
>>128
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3.白頭山の噴火
『高麗史』の世家巻第二の高麗定宗元年(946年)条に「是歳天鼓鳴赦」,
および志巻第七に「定宗元年天鼓鳴」とある.
また,『朝鮮史』は同年条に「是歳,天鼓鳴ル.仍リテ赦ス」と記し,その引用元として『高麗史』および『高麗史節要』を挙げている.
天にかなりの鳴動があったため,罪人の大赦をとりおこなったのだろう.鳴動が聞こえた月日は,いずれの史料にも記されていない.
鳴動の聞こえた場所にかんする記載もないが,大赦をおこなうほど深刻に受けとめられたのであるから,
おそらく高麗の都であった開城(Kaesong,現在のソウルの北西)付近で為政者らが直接体験した事件であったと想像される.
当時の高麗の領土は白頭山のある威鏡道地方に及んでなく,火山灰の分布軸からも外れている.
このため,鳴動の原因を知るには至らなかったようだ.
なお,『高麗史』と『朝鮮史』をみる限り,10世紀前半に他の鳴動・降灰事件の記録は見られない.