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デパートの壁に眠る「アンモナイト」切り出しプレゼント 10月営業終了の新宿小田急百貨店本館で
新宿駅西口の「小田急百貨店新宿店本館」が、館内の壁に埋まっているアンモナイトの化石を切り出しプレゼントするキャンペーンを実施している。
2022年10月に営業終了・解体する同館ならではの”太っ腹企画”だ。
同館は新宿駅西口地区開発計画により10月2日に営業終了し、テナントの一部は近隣の商業施設「新宿西口ハルク」に移転し営業を続ける。
本館の取り壊しに伴い、館内の大理石の壁からアンモナイトの化石を特別に切り出し、応募者のうち抽選で1名にプレゼントする。
館内でも美術品や文房具売り場のある10階には、特に化石が集中している。このフロアの壁と床は1991~92年の館内リニューアル時に建てられた。
「ジュライエロー」と呼ばれる大理石を使っており、約2億年前のものといわれる化石が埋まっているという。
壁や床に眠る化石の総数は不明だが、15センチ四方の大きいものから5センチ四方の小さなものまで、目につくだけでも多数ある。
うず状のものや、厚歯二枚貝と呼ばれる二枚貝などが発見されている。子どもたちの自由研究スポットとしても親しまれていた。
21年7月に本館の営業終了が発表された際には、建物との別れを惜しむ客の声もあった。
プレゼント企画を担当する小田急百貨店の石井哲さんは「場所は変わりますが今後も新宿でお客さまと引き続き良好な関係を築き、楽しい場所としてご利用いただきたいという思いがある」と語った。
「ランドマーク」の営業終了を顧客との新たなコミュニケーションの機会にするべく企画したという。
「アンモナイトは本館を取り壊すことが決まったからこそあげられるもの」(石井さん)。「本館に眠るアンモナイトは誰の手に?夏休み小田急百貨店ジャーニー」と銘打ち、
家族連れも楽しめる参加型イベントになった。新宿店内に散在するキーワードを集め、公式LINEに入力すると応募できる。LINEでの募集は、顧客とデジタルでの接点を増やす狙いもある。
7月20日の開始以来、約200件の応募があった。どのアンモナイトが贈られるかは、解体工事の工程などにより変動する可能性がある。
切り出した化石は額装され、11月ごろに発送される予定。応募の締め切りは8月15日。
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