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■マハティール(私の履歴書より)
マレーでは英国の統治下で120年の時間がゆっくりと流れ、誰もがそれが当たり前
だと思い込んでいた。マレー人にとってはクアラルンプールの総督府で英国人ととも
に働く事が最大のステータスであり、私も得意の英語を懸命に勉強し総督府で働く
夢を描いていた。あの美しい建物で英国人とともに優雅に働く事ができたら、
どんなに素晴らしいだろうか。しかし1941年12月に日本軍がマレーに上陸し、
総督府の英国人を銃剣で突き刺して殺したと聞いて、皆が心の底から震え上がった。
日本軍がマレーのそれまでの価値観を全て変えてしまった。進駐して来た新しい
支配者の日本軍人を見て驚いたのは、私達と同じぐらいの身長しかなかった事だ。
小柄なアジア人でも英国人を打ち倒す事ができると知って、日本軍の敗北後も
再度の英国統治を望む声は盛り上がらず、マレー人による独立運動が盛んになり、
私も独立運動に身を投じる事になった。