11/02/10 00:55:22 I0J6gl3I0.net
小野田は「負けない人」。小野田さんを批判した日本人は「負けた人」。
小野田さんにとっての勝負とは、米軍に捕まらない、フィリピン軍に
捕まらない、島民に捕まらない。これは負けられないゲーム。
負けたらゴミのように扱われ、惨めな思いをする。
(実際、ソ連抑留、日本軍捕虜虐待・虐殺、戦犯裁判と日本兵には
惨めな待遇が待っていた。)
「日本が戦争に負けたかどうか」は大きな問題ではない。
重要なのは、自分が負けないこと。たとえば土方歳三は、
「薩長が官軍になった」とわかっても蝦夷共和国を作って戦い抜いた。
だが、多くの日本人は、負ければ新秩序に従わなければと思う。
どんな理不尽な待遇でも甘んじて受け入れる。どんな非合理な事も
「平和のため」「心の平穏のため」と正当化する。
自分の弱さ、勇気の無さを自己憐憫して互いに慰めあう。
小野田さんはそんな日本人が大嫌い。だからブラジルへ行った。
多くの日本人が、自分たちと同じように自己憐憫しない、負けを認めない
小野田さんを批判した。多くの人が「あんな奴はブラジルで失敗する」とののしった。
だが、小野田さんはルバング島の局地戦で勝った時のように、
ブラジルでも粘り抜いて勝ちを手に入れた。
勝ちというものは時に道徳に反するし、時に冷酷さも必要だが、
勝たなければ奴隷になるしかない。
小野田さんは、勝つ事へのこだわりを誰よりも持ち続けた稀有な日本人である。