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辻政信の人間性
> 演習に出かけて夜営しているとき、酒気を帯びている先輩にむかって、兵隊が寒さにふるえているのに、
> 何事かと攻撃して、取っ組み合いの喧嘩になったという話も伝えられている。
> 享楽や贅沢を罪悪とし、刻苦精励を最高の徳とする信念は、牢固として抜きがたいものがあった。
> 彼はいつも部下と同じ食物を食べ、部下と苦労を共にするように努めた。行軍中休憩するときも、ほかの将校や下士官は、
> まず腰をおろして休むのに、彼一人腰をおろさず、兵たちを見廻っていちいちねぎらいの声をかけ、特に疲労した者があると、
> ゲートルをはずしてゆっくり休めと勧めた。
> 将校は兵に比べて軽装で、疲労度がすくないとはいえ、実際にはなかなかできることではなかった。まして辻少尉は背嚢に
> 煉瓦を入れ、重い靴をはき、兵の銃まで持ってやっているのである。兵士たちの辻に対する尊敬は、信仰にまで高まった。
杉森久英 「参謀・辻政信」