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>>146
元広島第231聯隊長の梶浦銀次郎氏は、「攻撃戦闘なら、一人の勇者がおれば、
他の兵がこれに続くことが出来るが、陣地では兵一人一人の、 悲惨な状況下にも
孤独にもめげず、判断の正常性を失わない、高度な能力が 要求されるが、これは
どこの師団の兵にも出来るというようなものでない。
当時の宜昌地区の状況は、濡れた障子紙、いっぱいにふくらませたゴム風船の
ようなもので、若し百に近い陣地の中で、一つでも敵に抜かれたら 、連鎖反応で
忽ち前線総崩れとなっていただろう。味方が苦しいときは敵もまた苦しい。聯隊の
将兵が、中国兵よりも、 常に一歩、一段だけ苦難に耐え抜く精神力があったことが、
最後の勝利に 直結する最大の要因であった」と。
「これはどこの師団の兵にも出来るというようなものでない。」と、失態を繰り返す、
集団主義である前任の仙台師団にゃ無理じゃったが、個々の判断力や戦闘力が強く、
個人主義の自己克服が出来る広島師団でこそ可能になった。
指揮官の命令に忠実で死守せよと云われたら、命令解除が出るまで死守する
仙台師団の忠誠心じゃ、自己の意思を持たんゆえ、追い込まれると、精神パニックに
なり、防衛本能から、命令違反で乱射し、隣接の者にも波及連鎖で墓穴を掘るけぇ
のう。 広島連隊なら、孤立した陣地でも個々の一人一人が判断するけぇのう。
地獄の一丁目の激戦なれば尚更そうじゃ。自身の判断力を持った将兵じゃけぇ、
正常な判断力を失わん完璧な防禦戦が出来たわけじゃ。