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志あるリーダー育成目指し 北九州市に小中一貫校開校へ
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国難に打ち勝つ志あるリーダーを育成する小中一貫校の設立準備を進めてきた福岡の経済界や教育界の有志が２８日、北九州市役所で
記者会見し、同市小倉北区中井口で令和６年４月に小学校を、１１年４月に中学校を開校すると発表した。校名は「志明館」で、廃校
となった小学校校舎を活用する。記者会見した開校賛助会幹事会代表の橋田紘一氏（元九電工社長）は「国の礎をつくるのは教育だ。
低迷する日本国をよみがえらせるため、さまざまな分野で世界をリードできる人材を育てたい」と語った。発表によると、開校予定地
は北小倉小学校跡地の約１万５千平方メートルで、総事業費は約１５億円。教育理念は「誇りと志を培い、日本で世界で羽ばたく人財
を輩出する」とし、校訓は「和・誠・礼・勇」を掲げる。児童、生徒数は計６３０人を予定し、運営は、福岡市内で博多高校などを
開設している学校法人「博多学園」が担う。開校場所は当初、福岡県宗像市を予定していたが、費用などの面で用地取得が難航していた。
今回の予定地は廃校の校舎が活用できることや、北九州市には日本の産業を牽引(けんいん)する多くの企業が立地していることなどを考慮して選定した。
ビジョンに「志教育」を掲げ、日本の偉人を伝える教育を取り入れるなどして、児童・生徒の高い志や感性、公に貢献する力などを
育てる。「発憤教育」と銘打ち、自分の道を切り開く力の育成にも注力する。設立構想は、伝統的な教育の普及事業に取り組む「
寺子屋モデル」（福岡市）の山口秀範社長と、博多学園の八尋太郎理事長らが中心となって長年検討しており、平成２６年に福岡の
経済関係者らの支援を受け本格的な準備が始まった。記者会見で山口氏は「たくさんの偉人に触れることで、目標とする人を小学校の
ときから心に持つことができる」と語った。開校賛助会の共同代表を務める石原進氏（ＪＲ九州特別顧問）は「日本の課題を解決する
にはリーダーシップを持った人が必要であり、政治も経済界も、そうした人の育成ができていない。世のため人のため、自分をなげ
うってでも働く人が必要で、そのための教育をしないといけない」と述べた。同じく共同代表を務める釣具販売チェーン「タカミヤ」（
北九州市）の高宮俊諦会長は「日本の国際競争力が低下し続けていることへの危機感を、国や自治体、国民も持っていない。北九州
には産業やＩＴなどに強いさまざまな企業があり、問題解決力や感性を育むこともできる」と語った。（一居真由子）