21/01/23 13:52:02.15 xeVzZcUp.net
かつてはフルボッキ、最近ではガボン親父に破壊されてしまった
原始人や人類進化のスレを復活したいと思います
まずは下記の我々現代人の分類(一部略)を起点に考えてます
以下しばらく分類の概要、ソースはWiki、ネット記事、これまでに読んだ書籍からの>>1の記憶など
互いに矛盾する内容も出てきますが悪しからず、そういうところを話合っていきましょう
まずはテンプレ的に人類と近縁種の概要について。間違ってるところはご指摘ください
1)ヒト上科
2)ヒト科
3)ヒト亜科
4)ヒト族
5)ヒト亜族
6)ヒト属
7)ホモ・サピエンス種
2:1
21/01/23 13:52:55.11 xeVzZcUp.net
7)「ホモ・サピエンス=現生人類」には下記のような人種区分があり、当然ですがたくさん混血しています
●三大人種:コーカソイド、ニグロイド、モンゴロイドの3分類法(いわゆる白黒黄色)、一番有名
●四大人種:モンゴロイドからオセアニア方面のオーストラロイドを分離する
●五大人種:ニグロイドを低緯度域のコンゴイドと南部のカポイドに分ける、人類学好きに好まれている分類
●六大人種:モンゴロイドのうち新大陸の集団をアメリンドとして分離する
※他、寒冷地適応の有無で古モンゴロイド/新モンゴロイドの区分があります
※スレ主的にはコンゴイドを東のスマートなマラソン型、西のマッチョなスプリンター型に分けるのが好きです
当然ですが、歴史・考古学が扱う時代から移動や混血があり、特に現代はたくさんの混ざり合いが進行中
●Mt/Yハプロタイプ
スレ主が詳しくないのと、専用スレがあるので割愛します
3:1
21/01/23 13:53:26.70 xeVzZcUp.net
6)「ヒト属(ホモ属)」には以下のような仲間たち(一部略)がいます
=====旧人=====
●ネアンデルターレンシス:40~2or4万年前
ご存じユーラシア西部の旧人、我々と混血しているらしい
●デニソワ人(サピエンス・アルタイorデニソワ):64万~15000年前
2008年発見のユーラシア東部の旧人、アルタイ山脈とチベットで僅かな骨が発見されている、メラネシア人から多くDNAが見つかる
●ハイデルベルゲンシス:70万年前~
ドイツで発見されている、サピエンス、ネアン、デニの共通先祖と考えられている種、体格はガッチリしている
●ローデシエンシス:30~12.5万年前
ハイデルベルゲンシスのアフリカ南部版
●馬鹿洞人(ばろくどうじん):14500-11500年前
こんな最近まで中国には現生人と違う姿をした人類がいたそうだ
=====新人=====
●サピエンス・イダルトゥ:16万年前~
いわゆる現サピエンスの前段階で、若干ハイデルベルゲンシス的な形質を残しているらしい
●サピエンス:30or20万年前~
分子時計や従来の化石発見からは20万年前頃の誕生とされていたが、モロッコで発見された遺跡のものは30万年前とされている
5-7万年前にシナイ半島かマンデブ海峡から出アフリカを果たし世界に広がった(レバントくらいにはもっと古くから行ってたらしい)
絶滅の危機(個体数激減)を何度か経験しているため、ボトルネック効果で他の動物種と比べDNAがとても均質らしい
4:1
21/01/23 13:54:00.99 xeVzZcUp.net
=====原人=====
●エレクトス:180~5万年前
広義にはエルガスターからハイデルベルゲンシスまでの、ナレディ、ハビリス、ルドルフエンシスを除くほぼ全原人
狭義にはジャワ原人などアジアで繁栄した集団、ネアンやデニはもちろん、ホモサピとも接触している可能性あり
種が継続した期間で考えると今のところ最も繁栄した人類
●フローレシエンシス:~5万年
2003年発見、2005年発表のフローレス島の小型人類、別名ホビット、エレクトスの島嶼化と考えられているが諸説あり
比較的最近まで生息していたので、現生人と接触しおとぎ話の元になったなどの可能性あり
●ルゾネンシス:~5万年前
2007年発見、2019年命名のルソン島の小型人類
●アンテセッサー:80万年前
スペインで発見された原人、ハイデルベルゲンシスの先祖説あり
●ゲオルギクス:180万年前
ジョージアで発見された今のところユーラシア最古の原人、別名ドマニシ原人
●エルガスター:180万年前~
サピエンス系統に繋がった有力候補の原人、ほぼ全身骨格が見つかっているケニアのトゥルカナボーイが有名
●ナレディ:年代不明
2013年南アフリカで発見、2015年発表、人間的なプロポーション、小さい脳、所々に原始的な特徴を持つモザイク型人類
アフリカ南部はアウストラロピテクス・セディバといい変わった人類化石が出土し近年東アフリカと並び人類発祥地候補
●ハビリス:240万年前~
アウストラロピテクス類とエレクトス類の中間種と考えられている
ルドルフエンシスと並び最初のホモ属とされているが、アウストラロピテクス属とする説あり、体型バランスはエテ公
●ルドルフエンシス:200万年前頃
化石も少なくあまり確かなことは分かっていないらしい、ハビリスと似ているようだ
=====番外=====
●ピルトダウン人
1909-11年にイギリスのピルトダウンで発掘したとした古代人の頭骨にオランウータンの下顎骨を合体させた作品
真相が明らかになったのは40年後、日本にも旧石器を生み出すゴッドハンドがいましたね
5:1
21/01/23 13:54:31.29 xeVzZcUp.net
5)「ヒト亜族」になると猿人が加わってきます
=====猿人=====
●サヘラントロプス属:700万年前~
チンパンジー属とヒト属の共通祖先の候補
●オロリン属:610万年前~
チンパンジー属とヒト属の共通祖先の候補
●アルディピテクス属:580万年前~
アウストラロピテクスよりも古い猿人
●アウストラロピテクス属:400~200万年前
全身の4割の骨格が見つかっている「ルーシー」で有名なアファレンシスがいる
●ケニアントロプス属:350万年前~
ルドルフエンシスの先祖候補
●パラントロプス属:200~120万年前
アウストラロピテクスが固い植物を食べる方向に進化しゴリラっぽくなった、頑丈型アウストラロピテクスとも言われる
6:1
21/01/23 13:55:06.76 xeVzZcUp.net
4)「ヒト族」になると「チンパンジー属」が仲間入りします、ここからは類人猿(Ape)です
人類系統と分岐したのは500-700万年前くらいとされています
人間の23対に対し、類人猿は染色体が24対になっています
●チンパンジー
言わずと知れた人類に最も近い類人猿、大人のオスは凶暴、計画的な狩りと肉食、他の群れの襲撃を行う
複数の雌雄からなる群れを形成、共同作業をし道具をよく使う、旧石器時代、父系社会で乱交、さすがに脳もゴリラより小さい
●ボノボ
100万年前くらいにコンゴ川で分断されチンパンと別れた、体は小さく細く手脚が長い、チンパンと異なり子供の頃から顔が黒い
チンパンより脳が小さく道具はほとんど使わない、母系社会で平和的、交尾ばかりしている、野生化でもチンパンと交雑している
3)「ヒト亜科」になるとゴリラの仲間が入ってきます
人類系統と分岐したのは1000万年前くらいとされています
●ヒガシゴリラ
一夫多妻の群れを形成、マウンテンゴリラとヒガシローランドゴリラの2亜種がいます
●ニシゴリラ
ニシローランドゴリラとクロスリバーゴリラの2亜種がいます、ヒガシゴリラよりやや小さい
ここまでが「アフリカ類人猿」です
7:1
21/01/23 13:55:59.88 xeVzZcUp.net
2)「ヒト科」になるとウランウータンが入ってきます
●オランウータン
人類系統と分岐したのは1400万年前くらいとされています
雌雄とも基本的に単独行動、ボルネオオラン、スマトラオラン、2017年に分類されたタパヌリオランの3種(亜種ではない)がいる
フランジと呼ばれるオスの顔の横の出っ張りは雄としての自尊心のようなもので発達するようだ
●ギガントピテクス:100-30万年前
下顎骨が見つかっているだけだが、3m500kgの史上最大の霊長類と言われている、インドシナ周辺に生息
生息地からもオランウータンとの近縁種とされています
ここまでが「大型類人猿」です
1)「ヒト上科」になるとテナガザルが入ってきます
●テナガザル:人類系統と分岐したのは1600-2000万年前くらい
4属(諸説あり)16種、群れの内部で一夫一妻制をとる、声によるコミュニケーションが発達してる
ここまでが類人猿です。類人猿にはサル(monkey)と違ってしっぽがありません
アマゾンのクモザルなどは上半身だけならテナガザルによく似ていますが、しっぽの有無で一発で見分けがつきます
8:1
21/01/23 13:56:47.65 xeVzZcUp.net
●身体的変化
1)ブラキエーション(懸垂)
身体が大きくなった一部の霊長類は樹上を四つ足で移動するのが難しくなり、枝にぶら下がるようになりました
このことで、手の平や肩の構造が四つ足時代と大きく変わり、頭と背骨の位置関係が直立に近いものになりました
2)直立二足歩行
乾燥化によりジャングルからサバンナに放り出されたご先祖様は後ろ足で立ち上がって歩くことを選びました
ヒヒのような四つ足に戻るにはもう身体が変化しすぎていたのでしょう
3)骨盤巨大化
立ち上がってみたら、お腹を支えるために骨盤が大きくなりました
効率的な二足歩行(走行)とは逆行する進化になりますが仕方ありません、四つ足動物の骨盤はとてもスリムです
4)肉食による骨盤と頭蓋骨の変化
ジャングルを出て、消化の良いお肉を食べるようになったら消化器官が縮小し骨盤が小さくなり、二足歩行しやすくなりました
一方、高カロリー高脂質の食事は脳の巨大化を促し(脳はカロリー消費量が多く、大部分が脂肪で構成されている)
頭デッカチっ子の出産のためには小さい骨盤では難しいので、考えた末、未熟な状態で子供を産むことにしました
5)体毛を失う
サバンナにはすでに危険な夜行性の肉食獣がいたため、ご先祖様は昼間に狩りをしました
昼は熱いので放熱のため体毛を失いました、一方で巨大脳がヒートアップするので髪の毛という気化熱冷却装置を残しました
この後も火を使ってより消化によい食事をしたり、衣服を着て寒い地方にも進出したり、
自分たちと似た奴らと子供を作ってみたりしながら変身を繰り返し、現代を生きる我々の姿になりました
9:1
21/01/23 13:58:13.24 xeVzZcUp.net
以上がテンプレ
このスレのシリーズが今後も続くようだったらテンプレは修正していきたいと思います
10:1(やっぱ続き)
21/01/23 20:51:51.42 xeVzZcUp.net
次に人類の遺伝や進化を考えるのに知っておきたい用語、知識をまとめてみます
●遺伝子型と表現型
・遺伝子型は、個体の形質の基となる遺伝子そのものですが、必ずしも発現はしません(劣勢遺伝の場合)
・表現型は、一重/二重まぶたのように、実際に個体の形質に現れたものです
●人類のDNAはとても均質
・スレ立て日現在、78億人いるという現生人類ですが、他の動物種と比べてDNAがとても均質、つまり近い親戚関係にあるそうです
・理由は少ない先祖集団から増殖したからだそうで、先祖の数が少ないのは、ホモサピが絶滅危惧種だった時期があるからです
・実際には他の動物種よりも外見や得意分野に地域ごとの偏りがありますので「表現型」の方には地域差があるのでしょう
・他にDNAが均質なのに表現型が多彩な動物にイヌがいます。先祖が一部の人懐っこいオオカミに限られ、人為選択で品種が増えました
●自然選択と人為選択
・自然選択は言わずと知れた適者生存による選択です。「弱肉強食」も似たような文脈で使われますね
・人為選択は上述のオオカミ→イヌ→犬種のような恣意的な強制進化のようなもので、
他にはヤマネコ→イエネコ、イノシシ→ブタ、ヒゴイ→金魚などがあります
栽培植物も様々に品種改良されてきましたし、実験室ではショウジョウバエなどが日々人為選択されています
●近親相姦
・問題のある遺伝子がホモ接合してしまい障害を生じたり、遺伝的多様性が減少し環境変化に弱くなるなどの弊害がよく言われます
・小さな島や集落では近親相姦が繰り返され、逆に問題ある遺伝子が淘汰され克服されてしまう場合もあります
11:1
21/01/23 20:52:23.80 xeVzZcUp.net
●性淘汰
・どんな異性を好むかで子孫の形質が決まることを言い、生存競争での優位性につながらない形質が好まれる場合もあります(例:クジャクの羽)
・人類学界隈ではよく白人の白い肌、金髪、青い瞳が性淘汰で獲得されたものではないかと話題になります
●ビタミンD仮説
・日照量の少ない高緯度地方で、皮膚がより紫外線を吸収できるよう(皮膚でビタミンDを生成できるよう)体色を薄くするよう進化するという説
・白人にクル病が多いことに着想するものだが、高緯度域の黒人の骨密度が依然高いことや、人類の高緯度域進出には着衣を伴うこと、
タイガ地帯となっている高緯度域の日照量は必ずしも多くない(逆にもっと高緯度のツンドラは直射日光)など反論もあり
・イヌイットの肌が白くならなかったのは生肉からビタミンDを得ているからという仮説がある
●家畜化
・人間に家畜化された動物は骨密度や筋肉量が減り、脳も小さくなっているそうです。そしてなんと人間自身にもその傾向があるとのこと
●幼形成熟(ネオテニー)
・先祖種にとっては子供の状態で生殖可能に育ち、大人としての形質を失っていく現象、ウーパールーパー(オタマジャクシ状態)が有名です
・幼形の方が環境に適応している場合にこの現象を利用した進化が起こることでしょう
●ベルクマンの法則/アレンの法則
・高緯度(寒冷)地方では、体がデカく(体積の体表面積比を大きく)進化する(ベルクマンの法則)
・高緯度(寒冷)地方では、太く短く出っ張りが少なく(同上の理由)進化する(アレンの法則)
12:1
21/01/23 20:52:52.16 xeVzZcUp.net
●交雑
・生物学界隈ではよく同属種は交雑可能とされていますが、生物の分類も人間が勝手にやったものなので例外ありまくりです
・同属が可であればホモサピとネアンはもちろん、ハビリスもいけることになりますが、実際のところはわかりません
・実際には属を超えた(人間とチンパンみたいな関係の)交雑も余裕で起こってます
●雑種強制
・メカニズム不明ですが、雑種は大きく賢く病気に強くなるなどがあるようです(ただ形質の優劣は環境で決まる相対的なものでもあります)
●いろいろな動物の交雑の例
・同じマカク属のニホンザルとタイワンザルが交雑し、紀伊半島では雑種集団が形成されているようです
・ラバ(ウマ×ロバ)、イノブタ(イノシシ×ブタ)、ライガー(ライオン♂×トラ♀)などが有名です
・ライガーは親より大きくなりますが(現生ネコ科最大)、タイゴン(トラ♂×ライオン♀)は小さくなります(両種の性染色体上の遺伝子による)
ライガーもタイゴンも体はあまり強くなく短命で、不妊の場合もあります
・ウマ、ロバなどは両親の染色体数が異なる種でも交雑種が生まれているそうです
・北極周辺のカモメは向かい合う地域の集団同士では(遺伝的距離が遠く)交雑不可だけど、隣り合う集団は交雑可能でぐるっと1周できるそうです
・昆虫界だとドルクス類(オオクワやコクワ、ヒラタ)は近縁種が余裕で交雑しますが、同じく種数の多いノコギリクワガタでの交雑は聞きません
●交雑の妨げとなるもの
・例外はありますが、人間と類人猿のような染色体数の違いは致命的な遺伝子欠損などが起こり交雑の障壁になりそうです
・系統的な近縁種でも体格や体型に差があると重度身体障害状態で死産、流産となり交雑は難しいでしょう
・受精自体は遠縁でもできるようです。例えば人間の男性の不妊検査ではマウスの卵に受精させるそうです
・外骨格性の動物では生殖器の形状で交尾自体ができなくなり、これが交雑の障壁になります
13:名無しさん@お腹いっぱい。
21/01/23 23:07:18.27 xeVzZcUp.net
●ボトルネック効果/創始者効果
・既に何回か触れている絶滅寸前状態みたいな集団サイズが小さくなったときに、そいつらのDNA持った子孫が増える現象(ボトルネック効果)
・孤島への漂流のように隔離された領域ではボトルネックと同様に特定の祖先のDNAが子孫に引き継がれる(創始者効果)
●トバ・カタストロフ理論
・人類は7万5000年前くらいのスマトラ島(インドネシア)のトバ火山の大噴火によりボトルネックを経験しているらしい
●アフリカ単一起源説
・現生人類はすべてアフリカに先祖を辿れるという説、母系をずっと遡るとミトコンドリア・イブに辿り着く、基本これが現在の定説
●多地域進化説
・各地の旧人、原人がそれぞれ新人に進化し各人種になったという説。現生人とその地域で出る原始人の化石に類似点があること根拠になっていた
似ている理由は1つに収れん進化で、もう1つが実際にその地域の旧人、原人と交雑したからだろう
14:名無しさん@お腹いっぱい。
21/01/24 02:06:24.73 VBTJy2Pq.net
倭人の形成過程
1.アフリカで虐められた集団がインドまで逃げる
2.インドで虐められた不可触民が中国へ逃げる
3.中国で虐められた東夷が半島まで逃げる
4.半島ですら虐げられた背の低い人々が日本へ渡来する ← 倭人
5.ため込んだ憎悪を日本原住民にぶつけて被差別部落形成 ← 近畿人
15:名無しさん@お腹いっぱい。
21/01/24 10:15:00.59 Y3ocesOC.net
ホモサピ拡散大成功の理由(持論)
・強い繁殖力:他の大型類人猿が5年に1頭産むくらいのペースなのに対し、ホモサピは毎年でも産める
・フロンティア精神:多くの動物種があまり生活パターンを変えたくない保守派なのに対し、ホモサピは新天地を求める
挑戦の結果として次々死ぬんだけど、繁殖力旺盛だから数で補うことで世界中に拡散した
・交雑を利用:性成熟に15年くらいかかるホモサピが出アフリカから1-2万年でユーラシア・オセアニア全域に広がった
単独種内の進化に現地の旧人・原人との混血で適応を加速したのだと思う(体型、体質など)