23/08/30 12:51:58.78 baE19Aon0.net
だからこそ、悔しいことだけれども、たとえ世界語となった英語を
勉強している私たちであっても、フランス語やラテン語を無視するわけにはいかない。
ラテン語に関しては 19 世紀まではドイツでは大学の講義をラテン語でしゃべって行っていた
という話があったり、(私の記憶では)ゲーテの家庭ではドイツ人だけの家庭なのに、
家庭内の会話がドイツ語ではなくフランス語で行われていたとかいうことが
どこかに書いてあった。(これについては、もしかしたら Goethe ではなくて
別の人だったかもしれないが、ともかくかなりの知識人であるドイツ人の家庭の
話だった。)
Friedrich I というドイツの皇帝はドイツ人だったので、周囲の人々はみなドイツ人なのに、
それでも彼はあまりにもドイツ語やドイツ文明を嫌い、フランス語やフランス文化に恋い焦がれていたため、
普段はドイツ人同士でも頑なにフランス語だけでしゃべり続けていたらしい。
ロシアでも貴族はみな、子供の時からフランス語で育てられているので、中にはロシア語よりも
フランス語の方が得意という人さえいたということが、Tolstoy か誰かの作品の中に書いてある。
まあともかく、こんな話をするのは、世界語となった英語を勉強する私たちであっても、やはり
いまだにフランス語を無視できないということだ。逆に言えば、フランス語さえある程度は勉強しておれば、
英語が実にすいすいと覚えられ、複雑そうに見える文法や表現でも、フランス語の知識が少しばかりあれば
(そして深いフランス語の知識があれば余計のこと)英語が深く理解できるのだ、ということを
私は強く言いたいのだ。
そしてそれに、ラテン語が加わると鬼に金棒だ。そして幸いなことに、
ラテン語・フランス語・イタリア語・スペイン語¥・ポルトガル語あたりはみな、
同じ系列に属しているので、互いに極めて似ていて、覚えやすい。
そしてこれらの言語は、昔からヨーロッパを(そしてひいては全世界を)席巻してきた
国々ばかりなので、この系列の言語や文化や歴史を勉強しておくと、全世界の歴史や政治や
文学や芸術などを理解するときに物凄く役立つし、ひいては英語が楽に習得できるということになる。