23/02/21 23:50:56.04 sONO8c5J0.net
話の腰をぶった切って相済みませんが、今回は英国の社会システムについて語ってみます。
物事の理非善悪を別として、英国は今でも「階級社会」です。BBCを読めばすぐに気が
つくことですが、敬称の扱い方が結構複雑に絡み合っています。相手が男性である場合、
だいたい、"Mr."、"Sir"、"Baron"、"Lord"、"Duke"、"Highness"、"Prince"、"King" の
順番で敬称が使われます。天皇陛下は別格の "(His Majesty) The Emperor" になります。
また、日常生活でも身分制度がくっきりとあり、ロンドン市内で"Cockney"を話すヒトは、
低層市民として応対されます。日本の「(粋な)江戸っ子弁」とは完全に別の扱いです。
ここで言う "Cockney" では、「8」は「アイト」、「今日」は「ツ・ダイ」、「明日」は
「ツ・モロウ」、などと発音されますのですぐに気がつきます。この場合は、"Mr."以外の
敬称が使われることはほとんどありません。
私のように英語を話す日本人の場合ですと、一応名誉白人扱いでして、その時々に応じ、
"Mr."、"Sir"、"Engineer" もしくは、"Professor" と呼ばれておりました。
ロンドン市内で昼間、Tシャツにジーンズという格好をしていると何も起こりませんが、
Yシャツにジャケット、そしてネクタイのスーツ姿をしたら、いわゆる「おもらいさん」
から「小銭を下さい "Excuse me Sir, Change please" 」と言われ、こちら側にはそれに
応ずる義務が自動的に発生します。
てな具合に、日本人とて自分自身が使う言葉と見掛け(着ている服)に従い、その身分に
応じた生活態度を守らないと、社会的地位や出身国籍、それに所属民族を疑われ、時には
極端な差別や偏見にさらされるのが英国社会の弱点です。
この書き込みを読んで下さる方々におかれましては、めったやたらにコックニーを使うと
酷い目にあいますので、特別な御配慮をお願いします。