22/06/30 12:11:46.45 yulJAsHp0.net
>>20の訳例
ロシア・ウクライナ戦争の前は、グローバリゼーションへの異議申し立てもしくは
その再定義の必要性に関する議論は、概ね学術的な領域にとどまっていた。戦争に
よって、そのような理論に基づいた議論が実際的な、喫緊の議論に変貌したのである。
アメリカ及びその他の西側諸国のウクライナ政府に対する支援は、同国の主権や独立
とはほとんど関係がない。すべては実際的な懸念―ロシアの勝利が、アメリカとその
同盟諸国の想定する経済的グローバリゼーションの現行形態を破壊する、もしくは、
少なくともそれに深刻な打撃を与えるという懸念―に関わっているのである。
1990年代初頭にソビエト連邦が崩壊して以降、世界はもはや2つの軍事的一大勢力
であるNATOとワルシャワ条約機構、及び、2つの巨大な経済陣営であるアメリカと
ソ連が覇権を争う場所ではなくなった。
我々はしばしばアメリカによるパナマ侵攻(1989年)とイラク戦争(1990年)を
取り上げ、これらが国際社会におけるアメリカの比類のない支配的地位を確立した
出来事とみなす。しかし、しばしば言及されずにいるのは、これらの戦争では、軍事
的、地政学的要素の他に経済的要素も伴っていたという事情である。