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その上で彼は、伊藤和夫氏が受験英語に持ち込んだ、英語の基本的な
成り立ちを理解した上で、つまり5文型を理解した上で英文読解をしていく
という道程を提示していると思う。またその点に伊藤氏の現在の評価が
あるのであって、彼の、特に「解釈教室」で提示した方法を過度に評価
するのは間違っていると思う。彼の、英文解釈における総合的な視点なんて、
雲の上に立てられた建築物なんだから。それは「解釈教室」の目次を見る
だけで分る。もちろん自分も解釈教室はやった上で言っているんだけど。
もっと入り組んだ英文の読解ということでは多田氏の「思考訓練」がある
けど、あれをやるんだったら素直に対訳本を読んだほうがいいと思う。
「新々・・」は単にイディオム学習の教本じゃないし。解説をくまなく
読めば、英文の成り立ちに遡って、専門的にも正確な解釈が提示されているし。
伊藤氏のテキストの一番の問題は、「解釈教室」にしても「長文読解教室」
にしても、選択されている英文の内容が古いっていうこと。80年代の
時事的な問題意識が彼の中心にあると思うんだけど、今読んだらやはり古い
という感じな否めない。文章として死んでしまっているものが殆ど。
それに比べたら「新々」で選択されている文章は、今読んでも興味深い
ものが多いし、学ぶところが多い。これは自分にとっては一番大きい。
確かに「新々」で解説されていることは、文法として古いものが多い
かと思うけど、古典とか読むこともあるわけだし、別に気にならない。