【隔離・孤立スレ】専門的すぎる書き込みを歓迎at ENGLISH
【隔離・孤立スレ】専門的すぎる書き込みを歓迎 - 暇つぶし2ch350:名無しさん@英語勉強中
14/05/13 13:28:14.41 j6Voaebj.net
【Jane Austen における "with whom" と "with who"】

"Pride and Prejudice" においては、"with whom" が9回も出てくる。その一方、
"with who" という形が一度だけ出てくる。"with who" の出てくる一節を紹介する。

I am going to Gretna Green (スコットランド南部にある町で、runaway weddings の
名所), and if you cannot guess ★with who★, I shall think you a simpleton,
for there is but one man in the world I love, and he is an angel.

("Pride and Prejudice," Jane Austen, 1813, Everyman's Library, p. 272)

これは、主人公 Elizabeth の妹 Lydia が将校 Mr. Wickham と駆け落ちするために、
駆け落ちの名所である Gretna Green にこれから行くところだということを報告するための
手紙文の一節。16歳の Lydia が書いた英文ということになっている。

1813年の段階では、どれくらい "with who" という形が受容されていたかを僕は知らないけど、この小説の
他の19か所ではすべて "with whom" となっているところを見ると、やはり with who は
文法的な破格だと人々は感じていたのだろう。

しかしともかく、中流または中上流の家庭の娘であっても、このような文法的な破格としてこのような
英文を書くこともあったということは、面白い。

351:名無しさん@英語勉強中
14/05/13 13:54:08.99 j6Voaebj.net
【Jane Austen の時代における手紙の重要性】

19世紀初頭、つまり今から200年も前のイギリスの風俗習慣を背景にした Jane Austen を
読んでいると、現代のように何もかもが高速で突っ走っているのとは違った趣が感じられて、
面白い。ここに紹介するのは、手紙が届くのを首を長くして待ち、届いたらその内容を家族全員に
知らせ、みんなでそれを味わっていた時代を克明に記した一節。

Every day at Longbourn (主人公 Elizabeth の住むイングランド中部の町) was now a day of
anxiety; but the most anxious part of each was when the post was
expected. The arrival of letters was the first grand object of
every morning's impatience. Through letters, whatever of good
or bad was to be told, would be communicated, and every succeeding
day was expected to bring some news of importance.

("Pride and Prejudice," Jane Austen, 1813, Everyman's Library, p. 277)

352:momi
14/05/14 00:21:02.31 bMSU19Bm.net
そういえば思い出した。最近のアプローチでベンジャミン・フランクリン
の手紙のやりとりをヴィジュアライズする試みが面白かった。絵的に面白い
というだけでなく学問的な意義もあるらしい。

Visualizing Benjamin Franklin's Correspondence Network
URLリンク(republicofletters.stanford.edu)

URLリンク(www.neh.gov)

こうして考えると、複数の文学作品をごく微小な言葉や問題意識から、綱渡りをしていくと
いうのも、大きな絵がその時は見えなくとも、その人だけの読み方を作り上げるための作業に
なるのかもしれない。

353:名無しさん@英語勉強中
14/05/14 05:17:05.86 1YstfgLW.net
>>316
その二つのリンク先にある英文は読んでないけど、絵や図だけはすべて見ましたた。ほう、面白いですね。
Stanford University では、こういう研究も本格的にやってるんですね。

ところで、もしも Project Gutenberg などの著作権の切れた文献のデータベースの中にある
一つ一つの作品の中の、一つ一つのパラグラフに詳しいタグをつけたら面白いでしょうね。
今でも、その作品を読んだことがあるならば、キーワードを打ち込んで自分の見つけたい一節を
見つけ出し、その前後を読んだらその部分の情景がわかるんだけど、その作品を読んだことがなかったり、
あるいはもうその作品の細かいストーリーは忘れている人でも、その一節に詳しいタグなどが
ついていれば、過去の無数の膨大な文献を縦横無尽に綱渡りすることができるだろうと思います。

優秀な全世界の人文科学系の学生や研究者たちが、Stanford の visualization の試み
みたいなことを蓄積しているうちに、近いうちにそういうことも実現するかもしれません。いや、
今でもあちこちの作品にすでに詳しいタグがついているかもしれません。

354:名無しさん@英語勉強中
14/05/14 07:06:53.63 1YstfgLW.net
>>316
momi さんが紹介してくれたウェブページ上に、次のような文章がある。

Grouped by ★gender★, who were Franklin’s top correspondents?
Male: Isaac Norris, David Hall, William Strahan, Peter Collinson
Female: Mary Stevenson, Deborah Franklin, Jane Mecom, Elizabeth Graeme

gender という言葉の代わりに、従来は常に sex という言葉を使っていたはずだし、
gender と sex とは意味が違うはずなんだけど、最近は教養あるネイティブでさえ、
何でもかんでも sex を gender と言い換えるようになっているのだろうか?
もしかすると、sex というと性行為を感じさせられてしまうから、潔癖な人たちは
できるかぎり sex という言葉を避けるために、このように gender を乱用する
ようになり、ついにはそれが社会的に容認されるに至っているのかもしれない。

355:名無しさん@英語勉強中
14/05/14 07:24:48.32 1YstfgLW.net
>>318 【sex と gender】

何も資料を参照せず、今とっさに、頭の中で直感的に感じたことがある。ひょっとしたら、
sex という言葉は大昔には「色気、性行為、性交」を意味してはおらず、あくまで
男女(オスとメス)の性別だけを意味する言葉だったのではないか?

時代と共に、性行為などを意味するための婉曲語(euphemism)が必要となってきたけど、
その一つとして「男女の性別があればこそ可能な色気、性行為、そして性交」という意味合いで
sex という言葉を、あくまでも婉曲語として使い始めたのではないか?

さらに時代が下ると、この便利な婉曲語のおかげでみんなが「上品」に「色気、性行為、性交」に
ついて語ることができるようになった。しかし、その sex という言葉が多用されてくると、
今度はその言葉が陳腐化し、ついには野卑な言葉にさえなってくる。現にポルノ小説や
ポルノサイトでも、連発されるのは sex という言葉。

そうなってくると、だんだん sex という言葉の本来の意味である「性別」という意味合いが
脇においやられてしまう。そこで「性別」という概念を別の言葉で言い換えようという
動きが出てくる。その結果として、本来は文法や社会学における男女の役割分担のような
文脈で使う「人為的に男女に与えられた役割」という意味での gender という言葉を
生物学的な性別という意味でも使うようになった。

そのような gender という言葉の使い方は、本来は間違っているのだけど、他に適切な
代用語がないため、教養あるネイティブでさえそれを多用するに至り、今では半ば
容認されている。

以上のようなことを、勝手に想像してみた。あとで時間や気力があれば、僕の勝手な想像が
当たっているかどうかを検証してみる。まあ、僕以外の人はもしかしたら、こんなことは
検証するまでもなく常識なのかもしれないけど、世間知らずの僕は、いちいち検証しないと
本当のことがわからない。

356:名無しさん@英語勉強中
14/05/14 09:06:25.11 1YstfgLW.net
>>319 の続き 【sex という言葉の語源】

sex という言葉の語源を見てみる。OED の語源欄はとても長いし、すべてをきちんと読む気には
なれないけど、興味のある人もおられるかもしれないから、長いけども、sex という単語の語源欄
の解説をすべてここに引用する。

● sex
Etymology:
< Middle French, French ★sexe the genitals (c1200 in Old French as sex ),
gender, state of being male or female (c1230, 14th cent. as a social category, 1546 with reference to plants),
sexuality, physical lovemaking, eroticism (1856)
and its etymon classical Latin ★sexus (u- stem) state of being male or female, specific qualities associated
with being male or female, males or females collectively,
sexual organs, of uncertain origin
(perhaps compare secāre to cut (see secant adj.), though the semantic connection is unclear).
Compare Old Occitan sexe (1420), Catalan sexe (1515), Spanish sexo (first half of the 15th cent.),
Portuguese sexo (1572), Italian sesso (14th cent.).

Latin had also a form secus , neuter (indeclinable).

With the third sex at sense 1b
compare French ★troisième sexe (1817 with reference to masculine women,
1847 with reference to homosexuals).

(続く)

357:名無しさん@英語勉強中
14/05/14 09:07:01.72 1YstfgLW.net
>>320 の続き 【sex という単語の語源】

With the ●weak sex at Phrases 1a
compare post-classical Latin sexus fragilis
(c1455 in a British source), Middle French, French ★sexe fragile (1546),
also ★sexe foible (1601).

With the ★fair sex at Phrases 1a compare French ●beau sexe (1646).

With the ●better sex at Phrases 1c
compare post-classical Latin sexus melior (a1200 in a British source).


With the in sense 3a after Middle French, French le sexe women, the female sex collectively (1580).

A number of compounds from various semantic fields have earlier equivalents formed with sexual adj.
(e.g. sexual organ at sexual adj. 3a, sexual discrimination n. at sexual adj. and n. Special uses 1,
sexual offence n. at sexual adj. and n. Special uses 2).

(OED Online)

358:名無しさん@英語勉強中
14/05/14 09:32:50.97 1YstfgLW.net
>>320 に掲げた OED による sex という言葉の語源を見ると、Middle French においては、
1200年ごろにすでに sex という言葉が(性別のみならず)性器や性行為を意味していたという
ことだ。ただしそれはあくまでフランスでの話であって、英語にこの sex という言葉が導入された
ときに、性別という意味のみならず性器や性行為という意味でもどんどん使われていたかどうかは
話しが別である。

そこで OED の sex という単語の歴史的な意味の進展ぶりをずらずらと見ていくと、
やはり僕がうすうす想像していた通り、もともとは【(フランス語ではなく、あくまで)英語における】
sex という単語の意味は「性別」であって、「色気、性器、性行為、性交」という意味では
なかったようだ。そして後者のような意味になってきたのは19世紀以降であったことがわかる。
そのことを示す OED の定義文と例文をすべてここに列挙すると、10個くらいのスレを消費しそう
なのでやめておくが、少なくとも定義文の歴史的な変遷ぶりだけでも紹介したいので、
とても長いけど引用してみる。よかったら、斜め読みでいいからしていただければ、面白いと
思う。

● sex という単語の歴史的な意味合いの変化を示す OED の定義文

★1. a. Either of the two main categories (male and female) into which
humans and many other living things are divided on the basis of their
reproductive functions; (「男女または雌雄の性別」という意味)
(hence) the members of these categories viewed(男女や雌雄に属する個体全体の総称)
as a group; the males or females of a particular species, esp. the
human race, considered collectively. Occas. with pl. verb.

a1382―2007(上記の意味では、1382年から2007年まで使われていたということを示す文献が見つかっている、という意味)

359:名無しさん@英語勉強中
14/05/14 09:34:55.89 1YstfgLW.net
>>322 の続き 【sex という単語の OED による定義】

★ b. In extended use, esp. as the ●third sex . A (notional) third
division of humanity regarded as analogous to, or as falling between,
the male and female sexes; spec. that consisting of: (a) eunuchs or
transsexuals; †(b) humorously clergymen (obs.); (c) homosexual
people collectively.
(第三の性、すなわち同性愛者など)

1821―2005

★2. Quality in respect of being male or female, or an instance of
this; the state or fact of belonging to a particular sex; possession
or membership of a sex.(男女や雌雄に属するがゆえの性質)

★ a. With regard to persons or animals.
Since the 1960s increasingly replaced by gender (see gender n. 3b)
when the referent is human, perhaps originally as a ★euphemism (婉曲語)to
distinguish this sense from sense 4b.
(1960年代以来、人間を指すときには、4bの意味と区別するために、もともとはおそらく婉曲語
として、sex という言葉の代わりに gender という言葉をますます頻繁に使うようになってきている。)
(この上記の OED の解説は、まさに僕が想像していた通りのことだった。)
The word sex tends now to refer to biological differences,
while gender often refers to cultural or social ones.

c1475―2004

★ b. With regard to plants (cf. female adj. 1d, male adj. 2).

1567―1990

360:名無しさん@英語勉強中
14/05/14 09:36:52.35 1YstfgLW.net
>>323 の続き 【sex という単語についての OED による定義】

★ 3. a. With the. The female sex. (「女性」のこと)Now arch. or literary.
1589―1986

★ †b. In predicative use, without the. Feminine. Obs. rare.
1700―1700

★ 4. a. The distinction between male and female, esp. in humans;
this distinction as a social or cultural phenomenon,
and its manifestations or consequences; (in later use esp.) relations
and interactions between the sexes; sexual motives, instincts,
desires, etc.

Now usually coloured by the more explicit sense at 4b.

a1631―2005

361:名無しさん@英語勉強中
14/05/14 09:37:36.56 1YstfgLW.net
>>324 の続き 【sex という単語についての OED の定義文】

★ b. Physical contact between individuals involving sexual
stimulation; sexual activity or behaviour, spec. sexual intercourse,
copulation. to have sex (with) : to engage in sexual intercourse (with).
(ずばりこれが「性行為、性交、性的な刺激」という意味。)

Now the most common general sense. (最も一般的な意味合い)
Sometimes, when denoting sexual activity other than conventional
heterosexual intercourse, preceded by modifying adjective,
as gay, oral, phone sex, etc.: see the first element.
(時には、同性愛者同士の性行為、口によるもの、電話によるものなどを意味することもある。)

★ safe, unprotected, unsafe sex, etc.: see the first element.

1900―2005(●「性行為、性交、性的刺激」という意味で sex という単語が使われている
例は、1900年以降の文献にしか見当たらない、という意味。)

★ 5. slang or euphem. A person's genitals.(スラングまたは婉曲語。「性器」)
1664―2003 

362:名無しさん@英語勉強中
14/05/14 09:43:12.58 1YstfgLW.net
>>325 に示した性的な刺激、性行為、性交」という意味での sex という単語を使った例文として
OED が列挙しているものをすべてここに示す。すべてとは言っても、1900年以降の文献しかない
ので、数が知れている。

■1900 H. G. Wells Love & Mr. Lewisham xvii. 144
We marry in fear and trembling, ★sex for a home is the woman's traffic,
and the man comes to his heart's desire when his heart's desire is dead.
■1929 D. H. Lawrence Pansies 57
If you want to have ★sex, you've got to trust At the core of your heart,
the other creature.
■1953 S. Kauffmann Philanderer x. 174
Her arms went around his neck and his hand rested on her waist,
and they had a brief moment of friendship before the ★sex began.
■1962 Listener 7 June 1006/2
Why wasn't Bond ‘more tender’ in his love-making?
Why did he just ‘have ★sex’ and disappear?
■1971 Petticoat 17 July 6/2
The most conspicuous consequence of ★sex before marriage is
the possibility of pregnancy.
■1991 Locus May 38/3
She strongly disapproved of the ★sex and violence now making its way
into young-adult fiction, under the guise of ‘problem stories’.
■2005 Time 10 Oct. 45/3
Multiple studies have found most teens with ★same-sex attractions
have had ★sex with both boys and girls.

(OED Online)

363:名無しさん@英語勉強中
14/05/14 11:24:28.86 1YstfgLW.net
【Jane Austen の時代における sex という単語の意味合い】

sex という単語の意味合いの歴史的な変遷について、OED の定義文や例文を眺めてみた。そして、
その中でも特に >>325-327 に注目すると、sex という単語を「色気、性的な刺激、性行為、性交」
という意味で文献上で使い始めたのは、今のところ判明している範囲内では 1900年以降のことだと
いうことがわかる。それ以前にも、しゃべり言葉としてはかなり昔からあったのだろうとは思う。
しかし、文献の中で使うことだけは一生懸命に人々は避けていたのだろう。

そして、しゃべり言葉の中で盛んに使われていたに違いない「性行為」という意味での sex
という言葉を果敢にも文献上で使い始めた人が、かの "Lady Chatterley's Lover" を
初めとする作品で大々的にその才能を認められると同時に、ポルノ作家だという誹謗中傷を
受け続けた D.H. Lawrence だということだ。

>>326 に示した OED での例文のうち、D.H. Lawrence の1929年の例文以前の
1900年にも、すでに H.G. Wells が書いてはいる。しかしこの例文は、はっきりと
「性行為、性交」を意味しているとは断言できないと思う。もし僕の言う通りだとしたら、
やはりはっきりと文献上で「性行為、性交」という意味でずばりと sex という言葉
をあからさまに使い始めたのは、1929年の D.H. Lawrence による文章が
最初だということになろう。

364:名無しさん@英語勉強中
14/05/14 11:30:33.58 1YstfgLW.net
>>327 【Jane Austen の時代における sex という単語の意味合い】

せっかく上記のようなタイトルを >>327 においてつけていながら、それについては触れないで、
前置きだけで終わってしまってた。

Jane Austen の 1813年の作品である "Pride and Prejudice" を読んでいると、
sex という言葉がためらいもなく7回もつかわれているので、どぎまぎしてしまいそうになるが、
今回のように OED での解説をずらずらと見ていった今では、その事情がよくわかる。

Jane Austen の時代においては、少なくとも文献上は、sex という言葉をあくまで「性別」
とか「男性、女性、オス、メス(に属する個体の総称)」という意味でしか使っていなかった
わけだ。もちろん現代でもそういう意味で sex という単語を使うことがあっても、少しためらい
そうになるので、性別という意味では gender と言い換えたり、あるいは「男性全体」を
言いたいときには men と言ったりして、なるべく sex という単語を使わないようにしている
ようだ。

"Pride and Prejudice" において sex という言葉を使っている7つの例を、すべて
列挙してみる。

365:名無しさん@英語勉強中
14/05/14 11:45:07.43 1YstfgLW.net
>>328 【"Pride and Prejudice" において sex という単語を使った例文】

(1) "Are you so severe upon ●your own sex● as to doubt the possibility of all this?"
(主人公 Elizabeth に対して、別の人がかけている言葉。"your own sex" は、現代では women と言い換えるのでは
ないだろうか?)

(2) "Elizabeth Bennet," said Miss Bingley, when the door was closed
on her, "is one of those young ladies who seek to recommend themselves
to ●the other sex● by undervaluing their own;
(Miss Bingley の言葉。"the other sex" とは、女性にとっての他方の性、つまり「男性」のこと。)

(3) Miss de Bourgh is far superior to the handsomest of ●her sex●,
(ここでの "her sex" も women という意味。だからこの文は、現代なら sex という言葉を
避けるために、"Miss de Bourgh is far more beautiful than any other woman."
と言うか、あるいは "Miss de Bourgh is far more beautiful than any other
woman who is reputed to be the most gorgeous." とでもいうだろうと思う。)

366:勉強中
14/05/14 11:45:57.78 1YstfgLW.net
>>329 の続き

(4) because I know it to be the established custom of ●your sex● to reject a man on the first application,
(Mr. Collins が主人公の Elizabeth に対して言っている言葉。"your sex" は women のこと。)

(5) she cannot be too much guarded in her behaviour towards the undeserving of ●the other sex●
("the other sex" とは、men のこと。)

(6) He was as generous, she doubted not, as the most generous of ●his sex●;
("the most generous of his sex" は、"the most generous of all men" という意味。)

(7) A man who has once been refused! How could I ever be foolish
enough to expect a renewal of his love? Is there one among ●the sex●,
who would not protest against such a weakness as a second proposal
to the same woman?
("the sex" は、men のこと。)

(以上の例文はすべて、"Pride and Prejudice," Jane Austen, 1813, Project Gutenberg より)

367:名無しさん@英語勉強中
14/05/14 13:06:52.67 1YstfgLW.net
【They must all go to Brighton. That is the place to get husbands. (Pride and Prejudice)】

上記の台詞も、やはり "Pride and Prejudice" に出てきた台詞。Everyman's Library
では p. 298 に出てくる。Chapter 51。主人公 Elizabeth の妹、女ばかりのきょうだいで、
末っ子の 16歳の Lydia はわがままいっぱいだが、それだからこそ自由奔放で快活で魅力的
だとも言える。

その Lydia が、住んでいる町にやってきた軍人の Mr. Wickham と駆け落ち
した。19世紀初頭のイングランドでは、駆け落ちした娘は勘当されてもおかしくなかったらしい。
人々からの信頼は完全に失われたまま。本人に対する信頼が失われるだけでなく、その娘の家族までが
信用をまるで失い、人々からは付き合いを絶たれてしまってもおかしくはないらしい。
現に、Elizabeth の従兄弟の Mr. Collins などは、「そういう娘さんとはもう関わるのを
やめて勘当でもしない限り、他の人から信用されなくなりますよ」と言ってくる。

そんなふうに、家族や近所の人々を不安に陥れているにも関わらず、自由奔放な当人の Lydia
は、好きな相手と結婚したことがうれしくてたまらない。だからみんなが自分のことを嫉妬している
に違いないと思い込んでいる。ところが実際には、その結婚相手の男性は、女性関係もだらしなく、
いい加減な人生を生きてきたので、借金だらけときている。

368:名無しさん@英語勉強中
14/05/14 13:09:52.71 1YstfgLW.net
>>331 の続き

そんな中で言った Lyria の台詞がこれである。

'Well, mamma, (中略) and what do you think of my husband? Is not he
a charming man? I am sure my sisters must all envy me. I only hope they may
have half my good luck. They must all go to Brighton (これは、イングランド
南部にある海岸の町で、行楽地としては最高). That is ★the place to get husbands★.'

この一節全体も、読んで楽しいのだけど、星印(★)の部分も、文法上、面白い。現代の
英文とまったく同じではないか。1813年の段階で、しかも教養ある中流あるいは中上流の家庭でも、
少なくとも16歳の少女ならこのようにしゃべっていたことがわかる。この部分は、正式な書き言葉なら
次のように書くだろうと僕は思う。

(1) That is the place for getting husbands.
(2) That is where to get husbands.
(3) That is the place in which to get husbands.
(4) That is the place to get husbands in.
(5) That is where you can get husbands.

369:名無しさん@英語勉強中
14/05/14 18:16:52.69 1YstfgLW.net
【"Les Miserables" の一節】

覚え書き。

日本語版(岩波文庫、第1巻 p.51)
 彼のいつもの食物はほとんど★ゆでた野菜と油の汁★とだけだった。(豊島訳)

英語板
Every cure furnished the pretext for a good meal: the Bishop did not
interfere. With that exception, his ordinary diet consisted only of
★vegetables boiled in water, and oil soup★.

フランス語版
Tout curé était un prétexte à bon repas; l'évêque se laissait faire.
Hors de là, son ordinaire ne se composait guère que ★de légumes cuits
dans l'eau et de soupe à l'huile★.

370:名無しさん@英語勉強中
14/05/15 05:22:38.33 jSE4XXlg.net
【John Dryden】

John Dryden なんて、名前くらいしか知らなかった。古い時代の人なんだなあ。
下記の紹介文を読んでると、ものすごく偉大な詩人だったんだ。Shakespeare と
さほど変わらない時代の人なので、さっそく下に引用した詩をざあっと読んでみたけど、
辞書なしでざあっと一度だけ目を通した段階では、半分くらいしかわからない。
しかし、女性に憧れる男の心情を歌った詩は、いつ読んでも、僕にとって
かなり難しい詩であっても、やっぱり素晴らしいと感じる。

John Dryden was an influential English poet, literary critic,
translator, and playwright who dominated the literary life of
Restoration England to such a point that the period came to be
known in literary circles as the Age of Dryden. Walter Scott called
him "Glorious John." He was made Poet Laureate in 1668.
URLリンク(www.poemhunter.com)

371:名無しさん@英語勉強中
14/05/15 05:23:57.33 jSE4XXlg.net
>>334 の続き 【John Dryden の詩】
A Song To A Fair Young Lady Going Out Of Town In The Spring
1.
Ask not the cause why sullen spring
So long delays her flowers to bear;
Why warbling birds forget to sing,
And winter storms invert the year;
Chloris is gone, and Fate provides
To make it spring where she resides.
2.
Chloris is gone, the cruel fair;
She cast not back a pitying eye;
But left her lover in despair,
To sigh, to languish, and to die:
Ah, how can those fair eyes endure
To give the wounds they will not cure!
3.
Great god of love, why hast thou made
A face that can all hearts command,
That all religions can invade,
And change the laws of every land?
Where thou hadst plac'd such pow'r before,
Thou shouldst have made her mercy more.
4.
When Chloris to the temple comes,
Adoring crowds before her fall;
She can restore the dead from tombs,
And ev'ry life but mine recall.
I only am by love designed
To be the victim for mankind.
URLリンク(www.poemhunter.com)

372:名無しさん@英語勉強中
14/05/15 06:04:52.50 jSE4XXlg.net
>>335 【John Dryden】

あらためてこの詩を読みなおしてみた。17世紀の詩だというのに、実はわかりやすいことに
びっくりした。難しいに違いないと思い込んでいたため、一回目にざっと読んだときには
あまりわからなかったが、二度目に少しゆっくりと読んでみると、そもそも辞書の必要な
単語がほとんどないことに気づいた。まだよくわからない箇所もあるけど、けっこう
感動できる詩だとわかった。

この詩についての解説がどこかにないかと探しているうちに見つけたコメント。
いつも僕が感じていることをそのまま英文にしてくれている。僕は、美しいものへの
憧れがあまりにも強すぎたため、幼いときから萎縮してしまい、自らの感受性を
自分で殺してしまい、何度も何度も身を持ち崩してしまったという感じがする。

How can you not love these lines? ★True beauty is a blessing and
a curse. It is a terrible thing to behold.★ Poets from Homer onward
have known that ●beauty has the power to ravish, change, and destroy●.
Beauty is why young men first begin to read poetry and why old men
so fiercely refuse to give it up. It is why young women first pick up
a pen to write and why old women never forget the songs of their youth.

URLリンク(climbingsky.com)

373:名無しさん@英語勉強中
14/05/15 12:33:39.37 jSE4XXlg.net
>>335 【John Dryden の詩】 素晴らしい詩だということがわかった。和訳してみる。

A Song To A Fair Young Lady Going Out Of Town In The Spring
春、町から出ていく若い美女への歌

1.
Ask not the cause why sullen spring 陰気な春が
So long delays her flowers to bear; 花を咲かせる時期がこんなに遅れているのがなぜか、聞いても無駄だ。
Why warbling birds forget to sing, さえずる鳥たちがなぜ歌うのを忘れているか、
And winter storms invert the year; 冬の嵐がなぜ一年の季節を逆転させているか、聞いても無駄だ。
Chloris is gone, and Fate provides クローリスは行ってしまい、運命の女神が
To make it spring where she resides. あの人の住むところに春を呼び込むのだから。

2.
Chloris is gone, the cruel fair; 残酷な美女、クローリスは行ってしまった。
She cast not back a pitying eye; あの人は、哀れみの一瞥(いちべつ)さえ残してくれず、
But left her lover in despair, あの人に恋する男を絶望に陥れたまま、去っていったのだ。
To sigh, to languish, and to die: 男はため息をつき、思い焦がれ、死んでいくだけ。
Ah, how can those fair eyes endure ああ、あの美しい目は
To give the wounds they will not cure! いくつもの傷を与えておき、治してやろうという気もなく、よくも耐えられるものだ。

(続く)

374:名無しさん@英語勉強中
14/05/15 12:34:28.30 jSE4XXlg.net
>>337 の続き 【John Dryden の詩の和訳】

3.
Great god of love, why hast thou made 偉大な


375:る愛の神よ、なにゆえに A face that can all hearts command, あらゆる人の心を支配する顔をお作りになったのか。 That all religions can invade, あらゆる宗教を侵し、 And change the laws of every land? あらゆる国の掟を変えてしまうような顔を。 Where thou hadst plac'd such pow'r before, かかる力をかつてどこに与えたことがあるのか? Thou shouldst have made her mercy more. あの人に、もっと哀れみの心を与えてほしかった。 4. When Chloris to the temple comes, クローリスが神殿に到着すると、 Adoring crowds before her fall; あの人に憧れる群衆がその前に倒れ伏す。 She can restore the dead from tombs, あの人は墓から死者を蘇(よみがえ)らせ、 And ev'ry life but mine recall. 私以外のあらゆる命を生き返らせることができる。 I only am by love designed 私だけは、恋心によって To be the victim for mankind. 世間の人みんなの身代わりとして、犠牲になることになっている。 http://www.poemhunter.com/poem/a-song-to-a-fair-young-lady-going-out-of-town-in-the-spring/



376:名無しさん@英語勉強中
14/05/15 12:55:20.52 jSE4XXlg.net
>>337 【John Dryden の詩の構文・文法・語彙についての注釈】
さて、次に、なぜ僕はこのような和訳をつけたのか、どのように構文などを理解したのかを
ここに解説してみる。もし少しでも間違っていることに誰か気づいたら、どうか教えてほしい。

1.
(1) Ask not the cause why sullen spring 陰気な春が
(2) So long delays her flowers to bear; 花を咲かせる時期がこんなに遅れているのがなぜか、聞いても無駄だ。

(1)-(2) は、現代英語らしい散文でわかりやすく書き直すと、次のようになると思う。
Do not ask why the sullen spring so long delays bearing her flowers.

● "so long" は、その前の "sullen spring" を修飾している形容詞だと無理やりに
解釈することもできようが、delays を修飾する副詞だと考えた方が無理がないと思う。
つまり「こんなにまで遅らせている」というわけ。

● sullen spring には the という定冠詞がついていないが、本来ならばつけないといけ
ないと思う。ただ、ここでは詩の韻律を揃えるために、the を削除せざるを得なかったのだと
僕は解釈する。

● "ask not" は「尋ねないでくれ」ということだけど、尋ねても無駄なことだとここでは
言いたいのだと思ったので、そのように訳してみた。

● "(the) sullen spring delays her flowers to bear" は、通常の散文で書くと
"(the) sullen spring delays to bear her flowers" という意味だと
解釈した。そしてこの delays は、そのあとに "to do" という不定詞が続くことはまれであり、
"~ing" の形が続くのが普通だと「オーレックス英和、第2版」には書いてある。ただしそれは
現代の標準英語の話であり、17世紀の、しかも詩の場合はどうかはわからない。いずれにしても、
delay という動詞に "to 不定詞" または "~ing" の形が続いて、「~するのを延ばす(延期する)」
という意味になる。

● "(the) sullen spring delays to bear her flowers" で、
「陰気な春が、その(春自身の)花を咲かせるのを遅らせる」という意味になる。

377:名無しさん@英語勉強中
14/05/15 13:07:12.12 jSE4XXlg.net
>>339 の続き 【John Dryden の詩の構文解釈など】

(3) Why warbling birds forget to sing, さえずる鳥たちがなぜ歌うのを忘れているか、

● why によって導かれる節は、(1) の "Ask not" に続くものである。さらに、
"forget to sing" は「歌うのを忘れている」というわけであって、「歌うのを忘れた(忘れていた)」
という過去形ではない。

(4) And winter storms invert the year; 冬の嵐がなぜ一年の季節を逆転させているか、聞いても無駄だ。

● "invert the year" は、いったいどういう意味なのだろうか?僕はこれを、「一年の全体を
逆転させている」つまり季節を逆転させているという感じだと解釈している。つまり、時はすでに
春なのに、どういうわけか "winter storms"(冬の嵐)が吹きすさんでいる。その結果、
春なのに冬みたいな変な季節なのだ。そういう意味で "invert the year" つまり
「一年を逆転させてしまっている」と言っているのだ。

(5) Chloris is gone, and Fate provides クローリスは行ってしまい、運命の女神が
(6) To make it spring where she resides. あの人の住むところに春を呼び込むのだから

● "provide(s)" は、ここでは自動詞で「備えている」という意味。だから、そのあとの
不定詞と共に「~するために(いろいろと)準備している」という意味だと思う。

378:名無しさん@英語勉強中
14/05/15 13:18:07.05 jSE4XXlg.net
>>340 の続き 【John Dryden の詩についての注釈】

>>340 の (5) など、この詩では何度か Chloris という女性の名前が出てくる。この名前について
調べてみた。

Myths about her are recorded in Ovid’s Fasti, Book V. A nymph called
★Chloris★ was kissed by the West Wind, Zephyrus, and was turned into
Flora. This story is the subject of Sandro Botticelli’s Primavera.
According to Ovid, Flora helped Juno―who was angry that Jupiter had
produced Minerva from his own head―become pregnant with Mars by
giving her a magic flower.
(Encyclopedia Britannica Online より)

上記の解説を簡単にまとめると、Chloris というのは神話に出てくる nymph(妖精)で
ある。Ovid(オウィディウス、Ovidius)がその妖精についても書いている。この妖精
Chloris は西風の Zephyrus の接吻を受けたので、Flora という別の姿に変わって
しまう。この話は、有名な Sandro Botticelli の "Primavera" という絵画に
描かれている。

Sandro Botticelli の描いた "Primavera" についての Wikipedia の記事(画像つき)
URLリンク(en.wikipedia.org)(painting)

さらにこの Ovid(オウィディウス)によると、(Chloris が姿を変えた)Flora は、
Juno という女性(女神?)に魔法の花を与えたため、Mars という軍神とのあいだの
子供を孕むことになったと、上記の Britannica の解説文には書いてある。

379:名無しさん@英語勉強中
14/05/15 13:35:33.34 jSE4XXlg.net
>>337 【John Dryden の詩についての注釈】

次に second stanza(第2連)に移る。

2. (7) Chloris is gone, the cruel fair; 残酷な美女、クローリスは行ってしまった。
(8) She cast not back a pitying eye; あの人は、哀れみの一瞥(いちべつ)さえ残してくれず、
(9) But left her lover in despair, あの人に恋する男を絶望に陥れたまま、去っていったのだ。
(10) To sigh, to languish, and to die: 男はため息をつき、思い焦がれ、死んでいくだけ。

● (7) から (8) までは、解釈の上で問題はないと思う。次に (9) から (10) にかけて
"leave (a person) to [do something]" というような構文が使われている。
このような構文があるとは知らなかったが、通常の英文法では "leave (a person) ~ing"
という形で、「(人を)~している状態に置いておく」つまり「(人に)~するがままに任せておく、
放っておく」というような意味になることについては、僕はよく知っている。

ところがこの詩では "~ing" ではなく "to 不定詞" が使われているので、「これからその(人)を~することに
なるのだが、そのような状態のままに放っておく」という意味になるだろうと思う。つまりここでは、
「彼女に恋する男にこれからため息をついたり(その他いろいろ)させるがままに放っておく」
ということである。つまり、"ing" という形なら、彼女がその場を去るときには相手の男は
まだため息をついたり恋焦がれたりはしていないが、彼女がその場をさったあとに、その
相手の男はため息をついたり恋焦がれたりすることになるという意味なのだ。そういう
ふうに、sigh とか languish という行為が未来に行われることを意味したいからこそ、
ここでは to 不定詞を使っているのだ。僕はそう解釈している。

ただしここでは、現代ではなく17世紀だから英語の語法は少し違っているかもしれない。それから、
これは詩文であるため、韻律を揃えるために、本来なら ing の形を使いたかったとしても
あえて to 不定詞を使っているのかもしれない。

380:名無しさん@英語勉強中
14/05/15 13:39:18.50 jSE4XXlg.net
>>342 の続き 【John Dryden の詩についての注釈】

(11) Ah, how can those fair eyes endure ああ、あの美しい目は
(12) To give the wounds they will not cure! いくつもの傷を与えておき、治してやろうという気もなく、よくも耐えられるものだ

● "endure ~ing" または "endure to do" という形で、「~することに耐える」という
意味になると英和辞典には書いてある。

それ以外には、ここでは何の問題もないだろう。17世紀の詩にしてはわかりやすい英文だとつくづく思う。

381:名無しさん@英語勉強中
14/05/15 13:49:50.25 jSE4XXlg.net
>>338 【John Dryden の詩についての注釈】

3. (13) Great god of love, why hast thou made 偉大なる愛の神よ、なにゆえに

● "has thou made" は、もちろん "have you made" という意味の古い英語表現だ。

(14) A face that can all hearts command, あらゆる人の心を支配する顔をお作りになったのか。

● これを通常の語順に変えると "a face that can command all hearts" になると思う。
韻律を揃えるために、詩文においてはこのように目的語を前に、動詞を後ろに持ってくることが実に多い。

(15) That all religions can invade, あらゆる宗教を侵し、

● ここでも、通常の語順に直すと、"that can invade all religions" になるはず。
もちろん、"that all religions can invade" において all religions が
主語になっているのだと解釈できないこともないが、そうすると、前後の意味の脈絡が
おかしくなる。「すべての宗教が侵している顔」ということになってしまう。これはやっぱり、
すでに言ったように "(a face) that can invade all religions" でないと
意味がつながらない。

(16) And change the laws of every land? あらゆる国の掟を変えてしまうような顔を。
(17) Where thou hadst plac'd such pow'r before, かかる力をかつてどこに与えたことがあるのか?

● この (17) を僕は疑問文(というか修辞疑問文)だと解釈したけど、それでいいだろうか?
これを関係副詞みたいな意味で解釈して、「汝がそのような力を以前に与えた(置いた)場所において」
という意味だと解釈できないこともなかろうけど、僕はこれを修辞疑問文として解釈した方が
自然だと考えた。

(18) Thou shouldst have made her mercy more. あの人に、もっと哀れみの心を与えてほしかった。

● "have made her mercy more" は "have made more of her mercy" とか
"have given her more mercy" とかいうふうに解釈した。

382:名無しさん@英語勉強中
14/05/15 15:56:05.76 jSE4XXlg.net
>>338 【John Dryden の詩についての注釈】

4. (19) When Chloris to the temple comes, クローリスが神殿に到着すると、

● もちろん、"to the temple" は、本来は comes のあとに来るはずなんだけど、
韻律を揃えるために comes の前に置いてある。

(20) Adoring crowds before her fall; あの人に憧れる群衆がその前に倒れ伏す。

● ここでも、"before her" は fall のあとに来るはずだけど、韻律を揃えるために
動詞の前に来ている。具体的に言うと、(20) の fall は、このあとの (22) の recall
と rhyme させるために、動詞以外の修飾語は動詞の前に持ってきてあるのだ。

(21) She can restore the dead from tombs, あの人は墓から死者を蘇(よみがえ)らせ、

● ここでは、restore という動詞は後ろに持ってくることなく、散文のときの通常の語順のまま
になっている。韻律を揃えるための操作をする必要がなかったのだろう。

(22) And ev'ry life but mine recall. 私以外のあらゆる命を生き返らせることができる。

● 韻律を揃えるために、recall という動詞を最後に持ってきてある。recall の目的語
が "ev'ry life but mine" である。それから、僕は詳しく知らないんだけど、
ev'ry は every とは書いていないけど、これにはちゃんとした理由があるそうだ。
every と書くと、/ˈevəri/ と発音しなければならないはずだ。しかし ev'ry と書けば
第二音節の /ə/ を発音しなくてよくなり、結果的に /ˈevri/ となるので、韻律を
整えることができるわけだ。ただしこのあたりのことについては、僕はまだ詩の読み方について
詳しく知らないので、自信はない。また今度、きちんと勉強したあとに発表しよう。

383:名無しさん@英語勉強中
14/05/15 16:03:47.81 jSE4XXlg.net
>>338 【John Dryden の詩についての注釈】

(23) I only am by love designed 私だけは、恋心によって

● これは、通常の語順に直すと、"Only I am designed by love" となるはずだ。
そしてこの "am designed" は、(24) の "to be the victim" につながる。
なおこの only は、そのあとの "by love" とか "designed" などを修飾している
とも解釈できないこともないが、前後の文脈から考えると、やはり "Only I" と解釈した
方が自然だと思う。

"I am designed to be the victim for mankind" は、「私は人類のための
(人類の身代わりとしての)犠牲者になることになっている(そういう手はずになっている)」
という意味だろう。これは、キリストが全人類のための犠牲者として身を差し出したという
こととダブらせているのだろう。

(24) To be the victim for mankind. 世間の人みんなの身代わりとして、犠牲になることになっている。

● ここはもう問題ないだろう。なお "a victim" だったら犠牲者が何人か、あるいはたくさん
いることになって、自分は犠牲者のうちの一人に過ぎなくなる。しかしここでは "the victim"
となっているので、人類(世の中の人々)の身代わりになる犠牲者は語り手一人だということになる。
だからこそ、この詩の悲愴さが表面化する。もしここが "a victim" だったら、あまり哀しいこと
ではなくなる。�


384:アういうことを見てみると、冠詞とか単数複数というものを決してないがしろにできない ことがわかる。 http://www.poemhunter.com/poem/a-song-to-a-fair-young-lady-going-out-of-town-in-the-spring/



385:名無しさん@英語勉強中
14/05/15 16:22:54.91 jSE4XXlg.net
>>341 【Dryden の詩に出てくる Chloris の神話上の由来】

John Dryden の詩に出てきたこの Chloris という女性の名前は、神話に出てくる妖精の
名前であり、その神話上の物語もきわめて詩的で素晴らしい。Wikipedia には、次のように
書いてある。

★Chloris was a Nymph★ associated with spring, flowers and new growth,
believed to have dwelt in the Elysian Fields. Roman authors equated
her with the goddess ■Flora, suggesting that the initial sound of her
name may have been altered by Latin speakers (a popular etymology).
Myths had it that she was abducted by (and later married) ●Zephyrus,
the god of the west wind (which, as Ovid himself points out, was
a parallel to the story of his brother Boreas and Oreithyia).
She was also thought to have been responsible for 【the transformations
of Adonis, Attis, Crocus, Hyacinthus and Narcissus into flowers】.

URLリンク(en.wikipedia.org)

386:名無しさん@英語勉強中
14/05/15 17:29:14.07 jSE4XXlg.net
【his conviction of its being owning to himself that S + V】

Jane Austen の "Pride and Prejudice" を早く読み切ってしまいたいもんだが、途中で
金を稼ぐための下らない仕事が入るし、他のいろんな英語の問題についても追及したりしたくなって
しまって、ついついいま読んでいる本の続きが読めなくなる。

いま p. 302 を読んでいるが、あと60ページほどでゴールインだ。それはともかく、ここで
いま出てきたばかりの文章を紹介する。僕が何十年も前にいわゆる受験英語とか学校英語
とか言われるものを教科書を通して習ったが、それがそのまま役に立つこともある。
そもそも、受験英語とか学校英語に出てくる少しばかりややこしい構文とか文法事項というものは、
19世紀以前の文学小説とか、現代でいえば TIME とか The Economist によく出てくる
と思う。しかし、娯楽小説やベストセラー小説や比較的読みやすいビジネス書とか一般の
雑誌などにはたぶん出てこないだろう。

だから、受験英語とか学校英語とか言われるものが実は役に立っていると感じたいときには、
今さっき言ったような本とか雑誌を読めばいいと思う。少なくとも、今の僕にはとても役に立っている。

The motive professed was ★his [Mr. Darcy's] conviction of its being owing to
himself★ that Wickham's worthlessness had not been so well known,
as to make it impossible for any young woman of character
to love or confide in him.

("Pride and Prejudice," Jane Austen, 1813, Chapter 52, Everyman's Library, p. 302)

このような文章は、現代のわかりやすい英文に書き換えると、次のようになるであろうか?

● 僕なりの書き換え文
He [= Mr. Darcy] said that his motive was ★his conviction that it was
his fault★ that Wickham's worthlessness had not been so well known
that ■no young woman of character could bring herself■ to love or confide in him.

387:名無しさん@英語勉強中
14/05/15 18:58:35.94 jSE4XXlg.net
【La! という interjection --- "Pride and Prejudice" より】

"Pride and Prejudice" には、三回だけ La! という間投詞 (interjection) が出てくる。
ちょっと驚いたときの言い回しのようだが、僕は現代の小説とかドラマや映画では見たり聞いたり
したことがないように思う。古い小説であっても、Dickens とか Hardy では見たことがないと
思う。ともかくこの小説で初めてお目にかかった。

(1) "★La!★ my dear," said Maria, quite shocked at the mistake,
"it is not Lady Catherine.

(2) ★La!★ You are so strange! But I must tell you how it went off.

(3) "★La!★" replied Kitty, "it looks just like that man that used to be with him before.

これについての OED の解説を見てみる。

● la
Etymology: Compare lo int.1 ■(Old English lá and early Middle English la).■

a. An exclamation formerly used to introduce or accompany a conventional
phrase or an address, or to call attention to an emphatic statement;
†also ●la you●. ★In recent use, a mere expression of surprise.★ Now only
dial., vulgar, and arch.

388:名無しさん@英語勉強中
14/05/15 18:59:20.29 jSE4XXlg.net
>>349 の続き 【la! という間投詞についての OED の解説の続き】

■a1616 Shakespeare Twelfth Night (1623) iii. iv. 99
★La you★, and you speake ill of the diuell, how he takes it at heart.
■a1616 Shakespeare Merry Wives of Windsor (1623) i. i. 78,
I thank you alwaies with my heart, ★la: with my heart.
■a1616 Shakespeare Merry Wives of Windsor (1623) i. i. 293
You doe your selfe wrong indeede―★la.
■1694 W. Congreve Double-dealer iv. i. 48
O ★law now, I swear and declare, it shan't be so.
■1749 H. Fielding Tom Jones II. iv. vii. 85
★La, Ma'am, what doth your La'yship think?
■1839 Dickens Nicholas Nickleby x. 87
★La, Miss La Creevy, how very smirking.
■1844 N. P. Willis Lady Jane ii. 311
He'd a caressing way―but, ★la! you know it's A sort of manner natural to poets!
■1881 W. Besant & J. Rice Chaplain of Fleet III. xxii. 239
‘★La, sir!’ she asked, ‘Is it the voice of your sweetheart?’

■†b. Repeated (a) as a refrain; (b) as an expression of ★derision.
Obs. (Hence la-la adj., = ‘so-so’, poor.)

■1578 Gude & Godl. B. (S.T.S.) 138
Christ..Quhilk meiklie for mankynde, Tholit to be pynde, On Croce Cruellie. ★La. La.
■1578 Gude & Godl. B. (S.T.S.) 83
★La Lay La.
■a1616 Shakespeare Timon of Athens (1623) iii. i. 21
[He] hath sent to your Lorship to furnish him: nothing doubting your
present assistance therein. Luc. ★La, la, la, la: Nothing doubting sayes hee?

(OED Online)

389:名無しさん@英語勉強中
14/05/15 19:47:54.33 jSE4XXlg.net
【Dictation】
Ballmer sells windows1.0
URLリンク(www.youtube.com)

聴き取り、書き取りしてみた。ただし、製品の名前はいちいち検索して確かめてはいない。
製品の名前はいい加減でもいいので、通常のネイティブなら誰でも聴き取れる部分は、きちんと
聴き取りたい。最後の "It's something Nebraska." のように聞こえる部分は、実際には
どう言っているのかな?たぶん、面白いジョークなんだろうけど。

How much do YOU think this against operating system is worth?
Wait just one minute before you answer. What is Windows
Universal Lotus 123 with Miami Vice? Now we can take this
Ferrari. And paste it right into Windows White.
Now how much do you think Microsoft Windows is worth?
Don't answer. Wait and see Windows White, Windows Paint. And listen to
what else you'll get at no extra charge. The MS-DOS is exactly
??? What car calendar no ??? control panel. A terminal ??? for RAM
driver, AND can you believe it? Reversee. That's why for all these
features reversee all for just. . . how much? Did you guess?
Five hundred, a thousand? Even more? No, it's just 99 dollars.
That's why. It's 99 dollars. It's an incredible value, but it's true. It's Windows for
Microsoft. Order today: P.O. Box 286-DOS. It's something Nebraska.

390:名無しさん@英語勉強中
14/05/16 10:19:36.16 cG5hvsYB.net
【動詞の過去形に似た過去分詞 --- Jane Austen において】

Jane Austen の "Pride and Prejudice" を読んでいて、今のところ、3か所だけ、
動詞の過去形と同じ形をした過去分詞を見つけた。

(1) but she said he seemed very angry at ★being spoke to★

(2) every body says that he ★is ate up★ with pride
(なお、すでに触れたように、Jane Austen においては、"everybody" が "every body"
と分離されている。その他、"any body" などいろいろなバラエティについても、ほとんどが
2つの単語で書き表されている。おそらくこの時代にはそれが普通だったのだろう。)

(以上の (1) と (2) の例文は、"Pride and Prejudice" (1813) の Everyman's
Library の p. 16 より。)

(3) That is all to ★be forgot★.
(Everyman's Library, p. 353)

上記の3つのうち、2つは Project Gutenberg でも同じ綴りになっている。そして (2) だけは、
Project Gutenberg では "is eat up" となっている。これはおそらく、Project
Gutenberg の typo だと思う。

ともかく、Jane Austen の時代には、おそらくこのように過去形と過去分詞とが同じ形を
していたものが多かったのだろうと思う。現代の英語でも、方言ではよくこのような例が見つかる。
そして (3) については、「蛍の光」の英語版として有名な歌の一節にも、
Should auld acquaintance ★be forgot★?
となっている。もっともこれはスコットランド英語 (Scots) だけれども。

391:名無しさん@英語勉強中
14/05/16 10:36:35.00 cG5hvsYB.net
>>352
(1) の spoke という過去分詞についてだが、spoken という形もこれと同じ小説に
16回も出てくる。(2) の ate という過去分詞の代わりの eaten という過去分詞は、
この小説には出てこない。それから、(3) の forgot の代わりになる forgotten
という形なら、12回も出てくる。

このことを考えると、Jane Austen が小説を書いていたこの 1813 年ごろは、
(1-a) eat - ate - ate
(2-a) eat - ate - eaten

(1-b) speak - spoke - spoke
(2-b) speak - spoke - spoken

(3-a) forget - forgot - forgot
(3-b) forget - forgot - forgotten

というように、(a) と (b) の形が併存していた。つまり過去分詞と同じ形の過去形が多く
使われていた、と考えられる。そして Jane Austen の意識の中では、(a) の形を
使うことは少なくなっていて、たいていは (b) のような、現代と同じような形を使っていた
ということがわかる。このような、昔の英語の形から現代の英語へと移り変わる分岐点が
Jane Austen の文章の中に見られるということは、甚(はなは)だ興味深き事と云はざるを得ない。

392:名無しさん@英語勉強中
14/05/16 10:58:28.72 cG5hvsYB.net
>>352の続き 【「過去分詞としての spoke」について】

現代では spoken となるのが標準となっている speak の過去分詞としての spoke について、
OED で確かめてみる。まずは、OED が示している、speak の過去分詞の形の歴史的な
変遷ぶりをすべて列挙してみる。

注釈:
● OE = Old English
● ME = Middle English
● Sc. = Scottish (Scots)
● dial. = dialect

4. Past participle(speak の過去分詞)

★ α. OE gesprecen, gespecen, ME i-specken, i-speken, i-spæ(c)ken;
OE sprecen, ME sprecon; ME speken, 16 speaken, 15 spaken.

★ β. ME i-speke, y-speke, ME speke, ME spek.

★ γ. ME ●y-, i-spoken●, i-spokyn; ME– spoken (ME -ene, -un),
ME, Sc.15 spokin (ME Sc. -ine), ME–15 spokyn, ME spockyn, 15 Sc.,
18 dial. spocken (18 dial. spockin, spawken), 15 Sc. spokne, 16 spokn, spoaken.
(上記の Middle English における y-spoken や i-spoken は、現代の過去分詞に
形がかなり似ていることに注目。)

(続く)

393:名無しさん@英語勉強中
14/05/16 10:59:22.59 cG5hvsYB.net
>>354 の続き 【speak の過去分詞の歴史的な変遷(続き)】


★ δ. ME ●y-spoke●, ME ●i-spoke●; ME–18 ■spoke■, ME, 16 spok, 16 spoak.
(上記の spoke は、過去形の spoke と同じ形であることに注目。)

★ ε. 15–16 ●spake●, 18 Sc. spak'.
(上記の spake は、この当時の過去形であった spake と同じ形だということに注目。)

(OED Online)
=================

まとめてみると、昔からやはり、動詞の過去形と過去分詞は、同じ形をしていたこともよくあったという
ことがわかる。現代の英語では過去形と過去分詞が違う形をしていることも多く、そういうときに
過去形と同じ過去分詞を使うと無教養であるかのように思われてしまいがちだが、そういう方言も、
実は大昔から標準語のようにして使われてきた伝統に基づくものだということがわかる。

ということは、現代人が標準語で教養のある英語だと思っているものは、実はそれこそが無教養で
非標準的な形の末裔なのであって、実際には方言の形の方が大昔からの標準英語や長い伝統に
忠実に従った正統な英語だと考えることもできるのだ。そういう視点も含めて、英語のみならず
日本語や世界のあらゆる言語における古代から中世、そして現代へと伝わってきた言語の
伝統と、標準語と方言との相違や相互の確執や偏見などを眺めて見ると、実に面白いではないか。

394:名無しさん@英語勉強中
14/05/16 16:18:31.91 ndS1FGc4.net
>>352 の (2) の、【過去分詞としての ate について】

eat の過去形と同じ形の過去分詞 ate が (2) で使われているが、これについても、
OED で確かめておく。speak の歴史的な形態変化に比べると、eat の形態変化の表は実に短い。

■inf.(原形)
OE–ME (古英語から中期英語にかけて) --- etan, eatan, eattan, eotan,
ME (中期英語) --- eaten, eoten, ete(n, (ME aeten, ME ethen, ME hete, heyt),
ME–15 ete, ette, (ME eete, ehyt, ME eyt(e), ME–16 eate, 15 Sc. eait, eit, 15– eat.

■pa. tense(過去形)
OE–ME æt, (ME æat), ME et(t, ME–15 ete, ME at, (ME hete),
ME eet(te, 15–16 eate, 16–18 eat, 15– ate.
(上記の最後に、15世紀から ate が使われるようになった、と書いてある。)

■pa. pple.(過去分詞)
OE–ME eten, ME ete, eete(n, ME–15 etin(e, -un, -yn, ettyn,
15 Sc. eatin, eittin, 16–18 eat, ★17–18 ate★, 16– eaten.
(上記に、17世紀から18世紀にかけて、ate という形の過去分詞が使われていたと書いてある。)

======

というわけで、確かに、17世紀から18世紀には eaten ではなく ate という形の過去分詞が
使われていた、と OED には書いてある。この形が、Jane Austen の 1813年における
今回の文章である >>352 の (2) において使われていたわけだ。

395:名無しさん@英語勉強中
14/05/18 05:55:20.06 d+wk8cU+.net
【"How's tricks?" という表現】

あるブログに書いてあったことだけど、"How's tricks?" (= How are you doing?) という
挨拶言葉は初期のころからすでに下品と感じられていたけれども、特にポン引きによる売春婦への
挨拶として1930年代に広まったとのこと。というのも、"turn tricks" という言葉が「売春する」という
意味になるので、そこからの連想によって広まったらしいとのこと。そしてそのあと、流行を追っかける
若者たちがそれを広めたということだ。

以下は引用
According to the ★Dictionary of Slang and Unconventional English★,
the phrase derives from either the nautical meaning of 'trick'
('turn of duty') or the card game 'trick'.

But from its early days, the phrase was considered crude, as evidenced
by this 1924 reference: "'Well, Mrs. H., how's tricks?' His wife
flushed slightly at the vulgarity of the phrase." 【Usage became
prevalent in the 1930s, especially among pimps who'd ask the
prostitutes in their employ how business was going ('turning tricks'),】
but the phrase was soon adopted by all the cool kids with
greased-back hair and leather jackets...
引用おわり
URLリンク(yersweetchimneys.blogspot.jp)

396:名無しさん@英語勉強中
14/05/18 13:25:21.14 d+wk8cU+.net
【Jane Austen の "Persuasion" を映画化した作品】

Jane Austen の "Pride and Prejudice" は、おととい読み終わった。最初の数十ページ
はわかりやすく感じ、抱腹絶倒しておなかが痛くさえなったときもあった。でも、さすがにわかりにくくて
数十ページにわたってあまりわからないようなところもあった。さらに、集中力が続かずに
うとうとしながら読んだところもあったりして、筋がつかめなかったときもあった。というわけで、
決してすべてを理解したわけじゃないけど、一応は楽しめたし、綿密に内容を吟味したり味わったり
できた部分もたくさんあった。

まずは、できれば Jane Austen の主な作品だけでも一通りは通読してしまって、そのあとに
ゆっくり何年もかけてときどき読み返したり考えたりしたいと思う。そのために、次の作品に
移ることにした。次の作品は、"Northanger Abbey" と同じく短めの作品。"Persuasion"
だ。これは、Everyman's Library 版では 260ページしかない。

短いとはいえ、やはり内容をまったく知らないでこの200年前の作品をいきなり読み通すのは
しんどいので、いつものようにまずは映画化作品を見た。

PERSUASION (1971) Episode I - Part 1/12
URLリンク(www.youtube.com)

4時間ほどの映画。通常は、Jane Austen の映画化作品でさえ割にわかりやすく作ってあって、
その映画を1度見ただけで笑ったり感動できたりするのだが、今回のこの作品だけは、一度見ても、
なかなかその物語に入り込めず、荒筋さえつかめなかった。だから2回、これを見た。2回目は
何とか筋がつかめたし、なかなかいい作品だと思った。

397:名無しさん@英語勉強中
14/05/18 13:42:50.06 d+wk8cU+.net
>>358 の続き 【Jane Austen の "Persuasion"】

この 1971年の映画は、どうも昔の映画(1940年代あたりの大昔の映画)のような作り方をしている
ように思えた。現代の映画は、ぼやっと見ていても、登場人物の演技力や俳優の美しさや映像美に
よって、観客は嫌でもその映画の中に入り込んでしまうように作られているような気がする。

しかし今回の映画は、さほど演技力にインパクトがあるわけでもなく、俳優がさほど強烈に
美しいわけでもなく、映像美がさほどでもない。そしてこの映画は、どうも舞台上の演劇風に
作ってあるような気がする。映画の撮影や編集の仕方とは違っていると感じた。だから、
観客である僕の方が積極的に映画の中に入ろうと努力しないと、映画の筋さえつかめなくなる。
英語そのものが聴き取れなくなってしまう。そんな気がした。

最初は、この映画に魅力が感じられず、見るのをやめようかと思いながらも、勉強のためだから
と思って無理をして何とか4時間、我慢した。しかし、最後の1時間ほどはけっこう筋が理解できた
ので、これはもう一度見ないといけないと思って、再び見たのだ。

改めて見直し、従来の映画とは違ったものなんだと納得した上で見てみると、今回の映画には
独特の魅力があると気づいた。つまり、現代とは違う昔のイギリスのよさを引き出そうとしているのだ。
現代のように何でも強烈に描こうとするのではなく、控えめに、上品に、抑えた演技と映像で
表現しようとしているのだ。そしてもう一つの魅力は、この映画では、衣裳、小物、家具、家や建物の
構造、観光地にある細かい風物などが詳細に撮影されているのだ。だから、他の映画では
きちんと観察できなかったようなイギリスの昔の風物をじっくりと検討し、頭に入れることができた。

398:名無しさん@英語勉強中
14/05/18 13:50:09.15 d+wk8cU+.net
>>359 の続き 【Jane Austen の "Persuasion"】

具体的に、どのような家具や風物などが克明に撮影されているかというと、たとえば、中上流の
家庭に置いてある地球儀のようなもの。現代日本で販売されているような地球儀とは違って、
200年以上も前に描かれた西洋絵画に出てくるような地球儀なのだ。さらに、家の壁にかけてある
絵画の額縁、19世紀、18世紀、あるいは17世紀くらいにイギリスで流行っていたと思われる
ようなデザインの凝った椅子、机、テーブル、それから家の中に置く彫刻品、デザインの美しい
丸い柱、窓枠、その他ありとあらゆる家の中の小物や家具や構造物が、じっくりと手に取るように
観察できるように撮影されているのだ。このように、小物や家具や風物を観客にじっくりと観察
させてくれるような映画に出会ったのは、今回が初めてだ。

家の外にあるものについてもそうだ。たとえば、馬車の乗り物。これを実に細かく撮影してくれて
いるので、馬車がどのように出来ていて、どのように動いているのか、どのように揺れるのかが
じっくり観察できた。さらに、牧場などの野原にある stile というものがどのように出来ていて、
どのように人々は使っていたかをじっくり観察できた。

stile についての Wikipedia の解説
URLリンク(en.wikipedia.org)

さらには、日本で

駕籠(かご)
URLリンク(ja.wikipedia.org)

と呼ばれていたような乗り物に似たものも、2回くらいこの映画の中で見ることができた。その他、
実にいろんなものをこの映画でゆっくりと時間をかけて詳細に観察できたので、とても勉強に
なった。

399:名無しさん@英語勉強中
14/05/18 13:55:43.40 d+wk8cU+.net
【Jane Austen の "Persuasion" についての Wikipedia の解説の充実ぶり】

Wikipedia の解説の充実ぶりにはいつも感心していたけど、Jane Austen の "Persuasion"
に出てくる登場人物を tree 式に図式化した資料には、驚いた。

(1) Jane Austen の "Persuasion" についての Wikipedia の記事
URLリンク(en.wikipedia.org)(novel)

(2) 上記の記事のうち、ある部分をクリックすると出てくる、登場人物の tree 図
URLリンク(upload.wikimedia.org)

上記の図をクリックすると、図を拡大することができる。これにはたまげた。Wikipedia による
文学小説の解説記事には、登場人物の解説も充実しているし、ときには登場人物同士の
人間関係を tree 式に図式化したものもあるとは知っていたが、今回のこの図は、特に詳しく
分かりやすい。ほんとに素晴らしい。

400:名無しさん@英語勉強中
14/05/18 20:55:04.76 d+wk8cU+.net
【trench [溝、塹壕(ざんごう)], trench-coat (トレンチコート),
retrench (出費を抑える), trancher (フランス語、切る)】

retrench という言葉を知らなかった。
retrench = reduce costs or spending in response to economic difficulty (POD より)

語源を探らないと暗記できないので、語源を調べてみたら、なあんだ。僕がよく知っているフランス語の
単語から来ている。

tranche --- フランス語。一切れ
trenchee --- フランス語。塹壕(ざんごう)
trancher -- フランス語。~を切る
retrancher -- フランス語。~を削除する、差し引く

trench --- (1) a long narrow ditch
(2) a long ditch dug by troops to provide shelter from enemy fire

401:名無しさん@英語勉強中
14/05/18 20:55:29.77 d+wk8cU+.net
>>362 の続き

trench coat --- a belted double-breasted raincoat

retrench --- reduce costs or spending in response to economic difficulty

(以上の英語の定義は、POD より)

というわけで、簡単に言うと、もともとフランス語の trancher(切る)という言葉から
retrancher という言葉に似た古いフランス語ができて、そこから retrench(出費を抑える)
という英語ができた。

同時に、trancher(切る)というフランス語から、tranchee(切られた、という意味の過去分詞から
できた「塹壕」という意味の名詞)ができて、それが trench(溝、塹壕)という英語になり、
それが trench coat(トレンチ・コート)になった。なお、なぜ例の「トレンチコート」を
「塹壕(ざんごう)コート」と言うのかと思ったら、もともと軍人が塹壕の中を歩くために
使うそうだ。それについては、次の OED の解説を参照。

trench-coat n. a waterproofed overcoat worn by officers
in the trenches; a long, belted raincoat for civilian use. (OED Online)

402:名無しさん@英語勉強中
14/05/18 21:00:20.03 d+wk8cU+.net
>>363 【trench の語源】

なお、trench の語源について、OED には次のような解説がある。

Old French ●trenche● (1288 in Godefroy),
later Old French and modern French ★tranche★, an act of cutting, a cut, a gash; a ditch or trench; a slice, etc.,
verbal noun from Old French trenchier , French ●trancher● to cut, trench v.
See also tranche n.1 Many of the English senses, wanting or obsolete
in modern French, are supplied by ●tranchée●.

(OED Online)

403:名無しさん@英語勉強中
14/05/19 16:52:16.51 eYlLCyC3.net
【Jane Austen における "think of (something)" の古い形としての "think on (something)"】

>>139 で George Eliot の小説に出てくる方言の中で of の代わりに on がよく使われること
について触れた。いま読んでいる Jane Austen の "Persuasion" では、"think of (something)"
の代わりに "think on (something)" という形がたまに出てくる。Shakespeare の戯曲を
読んでいると、on の代わりに of になることが多かったようだ。(ただし、Shakespeare を
たくさん読んできたわけではないので、そういう例がどれくらい多かったのかについては、今の
僕にはコメントできない。)

Jane Austen の小説を読む限りでは、どうやらこの時代は、"think on (something)" と
いう形がなくなりかけていて、"think of (something)" が主流を占め始めていたようだ。
そこで、"Persuasion" という小説におけるこれら二つの表現の出現頻度を比べてみた。

★ Jane Austen の "Persuasion" における "think on (of)" の出現頻度

● think on (something) の形 --- 2回
Anne did think ■on the question with perfect decision,
I have thought ■on the subject more than most men

● think of (something) の形 --- (下記のバラエティすべてを含めて、合計で 51回)
think of --- 21回
think only of --- 3回
thinking of --- 8回
thought of --- 17回
thought only of --- 2回

404:名無しさん@英語勉強中
14/05/19 16:53:00.08 eYlLCyC3.net
>>365 の続き 【Jane Austen における "think on" と "think of"】

というわけで、Jane Austen の 1816年の作品である "Persuasion" を見る限りでは、
"think ★on (something)" という形では(thought, thought only of, thinking,
thinks などのバラエティを含めて)合計でたったの2回しか出てこないのに、"think ★of (something)"
という形では、あらゆるバラエティを含めると、なんと 51回も出てくる。

だから、この19世紀初頭の段階で、少なくとも Jane Austen の慣れ親しんだ社会においては、"think on" の
形が姿をほとんど消しかけており、"think of" が台頭し始めていたのだ。そういう劇的ともいえる
言語学的な転換時代を、僕らは Jane Austen を読むことによって、目撃をすることができるのだ。

405:名無しさん@英語勉強中
14/05/19 18:37:02.11 eYlLCyC3.net
【Jane Austen における yes という意味の "ay"】

Jane Austen においては、ay という言い回しが消えかけていて、その代わりに yes ばかり
が使われるようになり始めた時期ではないかという気がする。ただしこれについては、きちんと
確かめたわけではない。ただ、何となくそんな気がしている。

例文
Ay, ay, Miss Louisa Musgrove, that is the name.
("Persuasion" より)

"Persuasion" における ay の使用頻度 --- 5回
同じ小説における aye の使用頻度 --------- 1回
同じ小説における yes の使用頻度 ------- 数十回

406:名無しさん@英語勉強中
14/05/20 08:56:17.81 s231wN+t.net
【Jane Austen の "Persuasion" における persuasion, persuade などの単語の頻出】

Jane Austen の "Persuasion" という小説では、いろんな人がいろんな人に、実にさまざまな
ことを「説得」する。そして当然のことながら、persuasion およびその派生語がたくさん
出てくる。

(1) persuade, persuades, persuaded の合計出現頻度 --- 22回
(2) persuading の出現頻度 --- 1回
(3) persuasive --- 0回
(4) persuasion, persuasion の合計出現頻度 --- 8回
★合計 --------- 31回

407:名無しさん@英語勉強中
14/05/20 08:59:03.56 s231wN+t.net
>>368
CORRIGENDA

●誤:(4) persuasion, persuasion の合計出現頻度 --- 8回

●正:(4) persuasion, 【persuasions】 の合計出現頻度 --- 8回

408:名無しさん@英語勉強中
14/05/20 10:06:29.71 s231wN+t.net
【Jane Austen における労働者の言葉】

Jane Austen を読むのは三作目だけど、今のところ彼女の小説には、貴族や gentry の
階級の話す英語ばかりで、召使や農民などの労働者が話す英語や方言がほとんど出てこない。
やっと一度だけ出てきた。二重否定が使われている。

'No, ma'am, -- he did ●not mention ●no particular family; 以下略)

("Persuasion," Jane Austen, 1816, Chapter 12, Everyman's Library, p. 103)

409:名無しさん@英語勉強中
14/05/20 15:56:57.49 s231wN+t.net
【one's spiritual home】

ODE の定義
a place in which one feels a strong sense of belonging
例文:I had always thought of Italy as my ●spiritual home●.

OED の定義と例文

e. spiritual home n. (with no religious connotation),
a place or milieu, other than one's home, which seems especially
congenial or in harmony with one's nature, or to which one feels
a sense of belonging or indebtedness.

■1932 Week-End Rev. 7 May 586/1
If they write about it at all they make it clear that Europe is ●their spiritual home●.
■1941 A. Christie Evil under Sun iii. 52
A man like you would be at Deauville or Le Touquet... That's your―what's the phrase?―●spiritual home●.
■1961 P. G. Wodehouse Service with Smile xi. 186
He disliked Lord Ickenham, considering him a potty sort of feller
whose ●spiritual home● was a padded cell in some not too choosy lunatic asylum.
■1967 P. G. Wodehouse Company for Henry iv. 57
●His spiritual home● would have been some such establishment as
Edgar Allen Poe's House of Usher, into which he would have fitted like the paper on the wall.
■1977 Vole No. 4. 41/2
The cult of Rastafarianism, involving the deification of Haile
Selassie, the promise of Ethiopia as ●their spiritual home●, and above all, the rejection of..white society.

(OED Online)

410:名無しさん@英語勉強中
14/05/20 19:35:54.21 s231wN+t.net
【Jane Austen の時代の化粧品】

化粧品については、現代のものさえ知らないけど、Jane Austen の時代である19世紀初頭の
化粧品については、余計のこと知らない。いま読んでいる小説の中で、化粧品らしきブランド名が
出てきたので、ちょっとだけ調べてみたら、詳しいサイトがあった。

★ 化粧品のブランド名が出てくる小説の一節
(主人公の Anne が最近はきれいになったので、父親が特別な化粧品でも使っているのか
と尋ねると、本人は「何も使ってないわ」と言う。父親が「それじゃ、Gowland だけ使ってるんだな」
と言うと、本人はさらに「いえ、ほんとに何も使ってないのよ」と言っている場面。)

Anne and her father chancing to be alone together, he began to compliment
her on her improved looks; (中略) Had she been using any thing in particular?
'No, nothing.' 'Merely ●Gowland●,' he supposed. 'No, nothing at all.'

("Persuasion," Jane Austen, 1816, Chapter 16, Everyman's Library, p. 143)

★ Gowland という化粧品のブランド名について(1811年のイギリスの化粧品についてのサイト)

Regency Cosmetics and Make-Up
Looking Your Best in 1811
(中略)
Complexion
Fashion in make-up changes, often from one extreme to another,
so after the Rococo era of white faces, red lips and heavily rouged
cheeks the Regency, as a reaction, was one when natural beauty was
highly praised. Skin care not cosmetics was the watchword of the day
and manufacturers competed in fantastic lotion with equally fantastic
names such as Olympian Dew a, Bloom of Ninon b, Milk of Roses c or,
to inspire confidence, down to earth ●Gowland's Lotion● d, The Bath Lotion e and many others.

URLリンク(hibiscus-sinensis.com)

411:名無しさん@英語勉強中
14/05/21 08:04:48.13 TT/kmgPB.net
【Emily Bronte の詩】

Emily Bronte といえば、あまりにも "Wuthering Heights"(嵐が丘)が有名なので、
彼女が書いた詩のことは忘れがちだ。僕自身も、ほんの1年ほど前にその詩の存在を知った。
Everyman


412:'s Library 版の美しい小型の彼女の詩集をそのとき買った。まだまだ詩はよく わからず、日本語の詩でさえわからないのに、英語の詩となるとますますわからない僕だけど、 最近になってようやく少しだけどわかるようになってきた。 Emily Bronte の詩は、19世紀半ばのものであるにも関わらず、割にわかりやすく感じる。 もしかしたら、彼女の言いたいことが僕の言いたいことに近いからそう感じるだけなのかも しれないけど、ともかく僕にとってはわかりやすい。 Everyman's Library 版の Emily Bronte の詩集の冒頭のページには、次のような 詩が掲げられている。いま改めて読んでみて、さらにはその朗読を YouTube で聞いてみて、 その強烈な力に涙さえ浮かべてしまった。ここに、その詩を書き写す。ネットからのコピーではなく、 あくまで紙の本から書き写す。僕はこのスレでは、なるべく文学小説や詩をコピーペースト ではなく一字一字書き写すようにしている。そうすると不正確なときもあるけど、あくまで僕自身が その文学作品を味わうためには、むかしノートに書き写していたときのように、一字一字を 書き写した方がいいと思うからだ。なお、あとで和訳や注釈をつけたいので、便宜上、 一行一行に番号をつけていく。



413:名無しさん@英語勉強中
14/05/21 08:05:34.73 TT/kmgPB.net
>>373 の続き 【Emily Bronte の詩】

HIGH WAVING HEATHER

(1) High waving heather 'neath stormy blasts bending
(2) Midnight and moonlight and bright shining stars
(3) Darkness and glory rejoicingly blending
(4) Earth rising to heaven and heaven descending
(5) Man's spirit away from its drear dungeon sending
(6) Bursting the fetters and breaking the bars

(7) All down the mountain sides wild forests lending
(8) One mighty voice to the life giving wind
(9) Rivers their banks in the jubilee rending
(10) Fast through the valleys a reckless course wending
(11) Wider and deeper their waters extending
(12) Leaving a desolate desert behind

(13) Shining and lowering and swelling and dying
(14) Changing forever from midnight to noon
(15) Roaring like thunder like soft music sighing
(16) Shadows on shadows advancing and flying
(17) Lightning bright flashes the deep gloom defying
(18) Coming as swiftly and fading as soon

("Emily Bronte -- Poems," Everyman's Library, p. 13)

この詩を朗読を収録した YouTube 上のビデオ
High Waving Heather. A poem by Emily Bronte. Performed by Frankie MacEachen
URLリンク(www.youtube.com)

414:名無しさん@英語勉強中
14/05/21 08:41:00.32 TT/kmgPB.net
>>374 【Emily Bronte の詩の英文解釈】

そもそも、英文の単語や構文がきちんとわからないと、詩の鑑賞にまでは至れない。というわけで、
一字一句にこだわりたい。全訳は、あとで時間と気力があればやってみる。

(7) All down the mountain sides wild forests lending
(8) One mighty voice to the life giving wind

この二行は、一つのかたまり(一つの文)のように思える。通常の散文にすると、次のようになる
だろうか?

Wild forests [are] ●lending one mighty voice● to the life giving wind
all down the mountain sides.

そしてこの lend を "give" というような意味で解釈して、全体を次のように解釈してみる。
「野生の森が、山の側面をずっと下るように息を吐き出す命に、一つの力強い声を出している。」

415:名無しさん@英語勉強中
14/05/21 20:06:03.45 TT/kmgPB.net
【Merriam-Webster Unabridged が OED を凌駕するときもある】

当たり前のことかもしれないけど、今日、そういう項目に出会った。OED にも載っていないことを
きちんと載せている Merriam-Webster Unabridged のオンライン版は有料だけど、
確か年間3,000円くらいだったと思う。この辞書には、ときどき意外なところで助けられる。
もったいないと思わないで、これからも有料会員としてこの辞書を使い続けたいと思う。
なお、OED にも載っていないのに Merriam-Webster Unabridged には載っていた
項目とは、次の通り。

"The House at Pooh Corner" にある次の詩に出てくる gumming とは何かが知りたかった。

Oh, the honey-bees are ★gumming★
 On their little wings, and humming
 That the summer, which is coming,
       Will be fun.

この gumming は gum という動詞から来ており、その動詞の意味は「歯ではなく歯茎で噛む」と
いう意味であることがわかった。Webster Unabridged の解説は、次の通り。なお、適切な
場所に僕なりの日本語による解説を加えてある。

416:名無しさん@英語勉強中
14/05/21 20:06:43.46 TT/kmgPB.net
>>376 の続き 【Merriam-Webster Unabridged Online について】

gum (2番目の gum) 動詞
★ 定義2(他動詞として): chiefly dialectal : to chew (as food) with the gums
(上記の英文の大意:主に方言として使う。「食べ物などを(歯ではなく)歯茎で噛む」という意味。)
例文 (1):<can't find his store teeth half the time so he ●gums● his food>
例文 (2):<●gummed● off a fresh portion of the fragment of plug tobacco ― Noel Barker>
intransitive verb

intransitive verb(自動詞として)
dialectal : to chew food or any other substance with the gums instead of teeth
(上記の他動詞としての意味と同じような意味。)
例文 (1):<been ●gumming● since he had his teeth drawn last month>

(以上、Merriam-Webster Unabridged Online より)

417:名無しさん@英語勉強中
14/05/21 20:31:27.92 TT/kmgPB.net
>>295 【She is not one and thirty.】

>>295 において、"I am not one and twenty."(私は、まだ21歳になっていません)という
表現を取り上げた。いま読んでいる小説にも、これに似た表現が出てきた。"Pride and Prejudice"
にこのような表現が2回出てきて、今回の小説にも1回出てきたところを見ると、やはりこの時代には
このような表現の仕方が一般的だったみたいな気がする。そして現代英語では、まだ若くて
20歳でしかないような場合には、わざわざ "I am not one and twenty." とは言わずに、
なるべく肯定文で "I am only 20." と言いそうな気がするが、どうだろうか?

Sir Walter Elliot (主人公の父親): What is her age? Forty?
Anne (主人公): No, Sir, she is ●not one and thirty●; . . ."

("Persuasion," Jane Austen, 1816, Chapter 17, Everyman's Library, p. 155)

418:NY
14/05/22 08:08:23.33 sR/esyiz!.net
5vFONF URLリンク(www.QS3PE5ZGdxC9IoVKTAPT2DBYpPkMKqfz.com)

419:名無しさん@英語勉強中
14/05/22 11:06:26.41 NTIIMXP9.net
【straw boss】

"straw boss" という言葉を知らなかった。Steinbeck の略歴表を読んでいて、出っくわしたのだ。

1920 (Steinbeck が18歳くらいのとき)
[Steinbeck] works as a ●straw boss● on a ranch south of Salinas.

この言葉については、OED では次のように定義している。

=== OED の解説の引用 ===
★straw boss★ n. orig. U.S. a subordinate or assistant foreman.

■1894 W. H. Carwardine Pullman Strike ix. 117
These employees..had been so ground between the upper millstone of
‘low wages’ and the nether millstone of ‘high rents’, the continued
oppression of the ‘●straw bosses●’, [etc.].
■1915 S. Lewis Trail of Hawk ii. xiii. 132
He had laughed away the ●straw boss● who tried to make him go ask for
a left-handed monkey-wrench.
■1945 ‘N. Shute’ Most Secret viii. 172
Them Frenchies won't work right without they have a ●straw-boss●.
■1976 L. St. Clair Fortune in Death x. 98
Dimestores, cafeterias, moving to a new job..every time some greasy
●straw boss● ran his hand up my skirt.
==== OED Online より ====

この言葉の由来については、次のような解説がネット上にあった。本当かどうかは知らないけど。

This term alludes to the person's position as a ●straw man●, that is,
a front or cover for the real boss and of only nominal importance. [Late 1800s]
Source:
URLリンク(www.answers.com)

420:名無しさん@英語勉強中
14/05/23 05:37:32.98 E1P8ztYB.net
【Jane Austen にちなんだネットゲーム】

Jane Austen の小説にちなんだゲームがたくさんあるそうで、その中でも特に人気のある
ゲームである "Defend Your Favourite Heroine" というゲームは、小説のプロット
を詳しく知っていないと遊べないそうだ。ただしこのゲームは、ネット上にはないようだ。
そのゲームについては、紙の本に書いてある次のような文章を読んで知った。

Among the games Jane-ites play, defend your favourite heroine must be
the most popular. Austen's six novels, each following a similar
pattern, each with a distinctive heroine, are perfectly suited to it.
("Sense and Sensibility" may be counted as having two heroines, or not,
depending on your point of view.) It is an addictive and not-quite-so-
trivial pursuit, since it demands a thorough knowledge of the texts.
The game is never finished -- that is part of its charm -- but certain
trends are clear.

("Introduction" to Jane Austen's "Persuasion" by Judith Terry,
Everyman's Library, p. vii)

Jane Austen の小説6作品の内容を徹底的に熟知していないと遊べないとは、実にすごい。
なお、ネット上にも、Jane Austen 関係のゲームがちゃんとある。

URLリンク(www.legacygames.com)

421:名無しさん@英語勉強中
14/05/23 12:33:13.76 E1P8ztYB.net
【John Donne の "A Valediction forbidding mourning"】

Jane Austen の "Persuasion" を無理やりに読み終わって、その解説を読んでいたら、
John Donne の詩の話が出てきたので、それを読もうと思ったんだけど、なんせ Shakespeare
と同じ時代の人だから、僕にとってはけっこう難しい。通常の辞書だけでなく、OED を何度も
引きながら、さらにはネット上の解説も読み、ようやくこの短い詩を何とかおおむね理解した。
僕なりの和訳をここに示す。例のごとく、一行ごとにその行の番号をつけておく。注釈もつける。

A Valediction forbidding mourning 嘆きを禁じる別れの言葉

(1) As virtuous men passe mildly away, 高徳の男たちが静かに死んでいき、
(2) And whisper to their soules, to goe, 自らの魂に対して「死んでいけ」と囁き、
(3) Whilst some of their sad friends doe say, その一方ではそれを悼む友人たちのうち、
(4) The breath goes now, and some say, no. ある者は「ご臨終だ」と言い、ある者は「まだだ」と言うように、

422:名無しさん@英語勉強中
14/05/23 12:58:55.86 E1P8ztYB.net
>>382 【John Donne】

(5) So let us melt, and make no noise, 去っていこうではないか。騒がずに。
注釈:melt = intr. fig. Of a person, etc.: to vanish or disappear (OED Online)
(6) No teare-floods, nor sigh-tempests move, 涙の洪水もなく、ため息の嵐もないままに、
(7) T'were prophanation of our joyes われらの愛を俗人たちに語れば
(8) To tell the layetie our love. われらの歓びを冒涜することになるから。

上記の (7) の T'were は "It were" のこと。そして "It were" は
"it would be" という意味で、古風な表現(安藤講義、p. 373)。

(9) Moving of th'earth brings harmes and feares, 地球が動くと被害や恐怖が生じ、
(10) Men reckon what it did and meant, それによってどうなったのか、それはどういう意味なのかと人は考えるが、
(11) But trepidation of the spheares, 星々が慄(おのの)いても、
(12) Though greater farre, is innocent. ずっと遠くにあっても、問題は起こらない。

上記の (9) の "Moving of th'earth" については、Everyman's Library の本には
次のような注釈がある。
Moving of th'earth: earthquakes; or perhaps the Copernician view of
the earth's movement about the sun, argued in Donne's time as a theory.

つまり、この注釈によると、"moving of th'earth" は「地震」のことかもしれないし、
その時代に議論されていたコペルニクスによる地動説を指しているのかもしれない。
だから、上記の (9) は、次のように二通りに訳すことができる。

(9) Moving of th'earth brings harmes and feares,
★ 地震は被害と恐怖を引き起こし、
★ 地動説は被害と恐怖を引き起こし、

(なお、ここで引用する John Donne の詩の原文は、次の本からの引用。
"John Donne -- The Complete English Poems," Everyman's Library, p. 97)

423:名無しさん@英語勉強中
14/05/23 13:16:44.00 E1P8ztYB.net
>>383 【John Donne】

(13) Dull sublunary lovers love しまりのない月下の恋人たちの愛は
(14) (Whose soule is sense) cannot admit (魂が官能に耽っているが)お互いから
(15) Absence, because it doth remove 離れることなどできない。というのも、離れ離れになると
(16) Those things which elemented it. その愛を作り出しているものがなくなってしまうからだ。

上記 (16) の element という動詞の意味は、次の通り。
compound = to make up (a composite whole)
例文:a dialect ●compounded● of Spanish and Dutch
(OED Online より)

(17) But we by a love, so much refin'd しかし我らは、
(18) That our selves know not what it is, 自分でもその本質がわからないくらいの高貴な愛により、
(19) Inter-assured of the mind, 心を互いに安堵させているので、
(20) Care lesse, eyes, lips, hands to misse. 目も唇も手も逃したくないのだ。

上記の4行は、散文的に通常の文章に直すと、次のようになると思う。

But, we are less willing to miss our mutual eyes, lips, and hands
because we are mutually assured by a love which is
so much refined that we ourselves do not know what it is.

424:名無しさん@英語勉強中
14/05/23 13:31:38.22 E1P8ztYB.net
>>384 の続き 【John Donne】

(21) Our two soules therefore, which are one, だから我ら二人の魂は、一つになり、
(22) Though I must goe, endure not yet 私は旅立たねばならないが、
(23) A breach, but an expansion, まだ別離というわけではなく、
(24) Like gold to ayery thinnesse beate. 金を叩いて薄い帯のように伸ばして、互いにつながれているのだ。

425:名無しさん@英語勉強中
14/05/23 16:05:13.43 E1P8ztYB.net
>>385
(21) Our two soules therefore, which are one, 
(22) Though I must goe, endure not yet 
(23) A breach, but an expansion, 
(24) Like gold to ayery thinnesse beate. 

この4行を通常の散文に直すと、次のようになると思う。

Our two souls, which are one, though I must go, do not yet endure
a breach but beat an expansion like gold to airy thinness.

後半の "beat an expansion like gold to airy thinness" というのは、
金の塊を叩いて薄く延ばしていき、ついには薄くて長い帯を作ることを言っている。
"an expansion" というのは、そのように延ばしたもののことで、"airy thinness" というのは、
「空気のように薄い」という言葉を「厚みが非常に薄いこと」という意味で使っているのだと思う。

426:名無しさん@英語勉強中
14/05/23 16:21:15.51 E1P8ztYB.net
>>386 の続き 【John Donne】

(25) If they be two, they are two so 我ら二人の魂が2つに分かれているなら、
(26) As stiffe twin compasses are two, 二つの堅いコンパスの脚が二本であるのと同じで、
(27) Thy soule the fixt foot, makes no show あなたの魂が固定していて、動く
(28) To move, but doth, if the'other doe. 気配はなく、別のコンパスの脚が動いたときにだけ動くのだ。

この4行を散文で書きなおしてみる。

If they (= our two souls) are two, they are two just as stiff twin compasses are two.
Your soul, which serves as the fixed foot, does not appear to move
but does move if the other does.

Everyman's Library 版についている注釈を読んで気づいたことなんだけど、ここでは
二人の魂をコンパスの2本の脚に例えていて、二つの脚のコンパスと同じように二つの魂が
切っても切れない関係にあることを言っている。

427:名無しさん@英語勉強中
14/05/23 19:15:47.05 E1P8ztYB.net
>>387 の続き 【John Donne】

(29) And though it in the center sit, そしてあなたの魂が中心に座るけれども、
(30) Yet when the other far doth rome, 私の魂が遠くを彷徨(さまよ)うとき、
(31) It leanes, and hearkens after it, あなたの魂は傾き、私の魂の消息を尋ね、
(32) And growes erect, as that comes home. 私の魂が戻ってくると、あなたの魂はまっすぐに立つのだ。

散文的に書きなおすと、次のようになるだろう。
And though it (= thy soul) sits in the center,
and yet when the other (soul) (= my soul) doth roam far,
it (= your soul) leans and hearkens after (= inquires after) it (= my soul),
and grows erect (stands erect), as that (one) (= my soul) comes home.

ここでもやはり、コンパスの2本の脚を私(詩人)と相手の女性の魂にたとえている。
私の魂を表す脚が遠くに行くと、相手の女性の魂である脚は傾いて、私の魂の方に寄り添おうとする。
そして私の魂である脚が帰ってくると、相手の女性の魂である脚が直立する。
このときの「直立する」という言葉として "growes (= grows) erect" と言っているが、
Everyman's Library の注釈によると、この erect は性的な意味も込めてあるらしい。

(続く)

428:名無しさん@英語勉強中
14/05/23 19:16:26.70 E1P8ztYB.net
>>388 の続き

erect を辞書で見ると、penis のことだけでなく、nipples や clitoris が erect の
状態になるという言い方をするそうだ。ということは、私の魂が相手の女性の元に戻ると、
女性の魂(を象徴するコンパスの脚)が erect になる。つまり女性の nipples や clitoris
が erect の状態になる、と言っているのだ。同時に私のコンパスの脚の方も erect になるのだから、
お互いの脚が「直立する」という意味で erect になるだけじゃなくて、お互いの体が局所的にも
(性的にも)erect になるというわけだ。

ここだけでなく、(26) の行でも stiffe (stiff) つまり「硬くなっている」という表現を使っている
けど、これもやはり性的な意味が込められていると Everyman's Library には書いてある。

この詩だけでなく、John Donne は至る所で、
詩の中に性的な意味合いを持たせている。これは同時代の Shakespeare にも頻繁に見られる
けど、この時代(ルネサンス時代)は、こういう性的表現に関しては大らかだったようだ。

429:名無しさん@英語勉強中
14/05/23 19:55:51.92 E1P8ztYB.net
>>388 の続き 【John Donne】

(33) Such wilt thou be to mee, who must あなたは私にとってそういう存在なのだ。
(34) Like th'other foot, obliquely runne. そして私は、コンパスの他方の脚のように、斜めに走らざるを得ない。
(35) Thy firmnes makes my circle just, あなたがしっかりしてくれているので、私は正しい円を描ける。
(36) And makes me end, where I begunne. そして、元の場所に戻ることができるのだ。

この stanza(連)を通常の語順による散文に直してみる。

You will be such to me, who must run obliquely like
the other foot [of the compass]. Your firmness makes my circle just
and makes me end where I began.

17世紀の時代は、おそらくは男性がかなり威張っていたんじゃないかと想像するけど、
その時代にすでに John Donne は、女性と男性とをまったく対等に考えているように
思える。このあたりから、おそらくは John Donne における feminism についても
議論されているのだろう。

まあ、そうはいっても、言葉だけでは実にきれいなことを
言っていて、やっていることはかなりひどい人も、古今東西の偉人達にはたくさんいたので、
John Donne の言葉も、一応は眉唾として考えるべきだとは思う。とはいえ、たとえ
言葉づらだけとはいっても、それでもやはり画期的なことだとは思う。

430:名無しさん@英語勉強中
14/05/27 09:48:42.42 0knQBDga.net
【波乱万丈の Voltaire】

Voltaire についてほとんど知らなかったけど、今、Voltaire の著書の英訳書についている
彼の略歴をちらちら読んでいると、ただの略歴(というよりも、ただの「年表」)なのに、
あれよあれよとびっくりすることばかり書いてある。手元にある Everyman's Library について
いる年表のうち、特に面白いところを抜書きしてみる。

1694年に生まれ、1998年に死んだ。

1701 Death of his mother.

1713 (19歳のときか?) Voltaire scandalizes Mme d'Osseville's salon by his
libertine outlook. Becomes associated wtih Father de Couvrigny,
a Jesuit, of dubious morals. Voltaire follows Marquis of Chateauneuf
. . . but is brought home swiftly when on the point off eloping with his
Protestant first love Olympe Dunoyer. His father wants to have him
deported to America.

1717 Suspected of having written two new satirical pieces, he is
imprisoned in the Bastille for eleven months. . . .

1723 Nearly dies from smallpox. . . .

1726 Quarrels with the Chevalier de Rohan and is beaten up by the
latter's servants as the Chevalier watches from his carriage. A duel is set
up. . . when Rohan's family sends him to the Bastille.
. . . Death of his sister.

1730 "Brutus" (tragedy) is an immense success.

431:名無しさん@英語勉強中
14/05/27 09:59:47.41 0knQBDga.net
>>391 の続き 【Voltaire】

1733 Edition of "Le Temple du Gout" which arouses much anger among
men of letters.

1734 [Voltaire's] "Lettres Philosophiques" are condemned and burnt
by the Parlement of Paris. Voltaire leaves the capital to live in a
"menage a trois" with his mistress Mme du Chatelet at her home. . . .

1736 [Voltaire] is told that Cirey is not safe any more and he flees
to the Netherlands.

1737 Voltaire's brother is arrested for Jansenist activities.

1743 Begins to enjoy a brief period of favour at court, with the
support of Mme de Pompadour despite Luis XV's distrust.

1746 Elected to the Academie Francaise.

1760 Rousseau breaks off relations with Voltaire, writing: '. . . I
don't like you, Sir . . .'.

1778


432: [Voltaire] is given absolutionand refuses communion. (中略) Proposes a project for a new dictionary to the Academie Francaise, ensuing disputes causing him much irritation and anger. Dies. . . . To avoid the indignity of his beaing refused a decent burial by Parisian church authorities, his body is smuggled out of the capital at dead of night and later buried at Scellieres in Champagne. His remains are subsequently transferred to the Pantheon in Paris. . . .



433:名無しさん@英語勉強中
14/05/27 10:02:11.24 0knQBDga.net
>>391-393
この Voltaire の略歴は、次の文献からの引用。

Voltaire, "Candide and Other Stories," Chronology, pp. xl-lvi, Everyman's Library"

434:名無しさん@英語勉強中
14/05/30 09:38:28.28 Hx01oY83.net
【I wish you were at the. . . .】(罵りの言葉)

"Wuthering Heights" は、2年前から原文で2回ほど読み、そのあとはときどき、
あちこち拾い読みしており、Librivox が提供する朗読を YouTube 上で何度も聴いてきた。
Librivox でそれを朗読している人の声はとても落ち着いた初老の女性という感じで、この
小説の雰囲気にぴったりなだけでなく、よほど教養のある人がこの小説をとことん読み込んで
いると見えて、実に説得力と臨場感がある。

Wuthering Heights PART 1 - FULL Audio Book by Emily Brontë (Part 1 of 2)
URLリンク(www.youtube.com)

この小説に出てくる主人公 Heathcliff の次の台詞は、何度も読み何度も聴いていたけど、
その意味をちゃんと考えたことはなかった。僕が問題にしている部分は、【 】で括ってある。

‘Oh, God confound you, Mr. Lockwood! 【I wish you were at the―】’
commenced my host, setting the candle on a chair, because he found
it impossible to hold it steady. ‘And who showed you up into this
room?’ he continued, crushing his nails into his palms, and grinding
his teeth to subdue the maxillary convulsions. ‘Who was it? I’ve a
good mind to turn them out of the house this moment?’
URLリンク(www.gutenberg.org)

この "I wish you were at the --" で止めているのは、さほど強い罵りの言葉だとは
気づかなかった。おそらくは "at the Thrushcross Grange" つまり相手(Mr. Lockwood)
の住まいに戻れ、というような意味かと思っていた。

ところが、"at the devil" と言いたかったらしいことに、ネットで検索してみてやっと気づいた。
これはネットのおかげだ。ネットのおかげで "I wish you were at the" までをキーワードと
して、そのあとの連語を検索できたからよかったのだ。ネットがなければ、紙でできた辞書や
資料をあちこち引っ張り回し、頭をひねり回してもわからないところだった。


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