14/01/31 18:35:03.40 oGaCr+Ox.net
>>200
200さん。
資本論では「資本制的生産様式が支配的に・・中略・・だから、われわれの研究は商品の分析を
もって始まる」(長谷部訳・河出書房新社p35)という、あまりにも有名な冒頭の文章から始まり
商品の価値→貨幣形態→商品(貨幣)の物神的性格→貨幣の資本への転化→剰余価値の
生産(搾取のしくみ)と第1巻は続けられていきます。
ただ資本論(マルクス経済学)では剰余価値は生産過程(生産部門)からしか生じず流通過程
からは生じないとされています。
G → W → P → W '→ G' ※ Pは生産過程
G' = G + g ※ g は剰余価値(資本家の利潤)
流通過程では
W' → G' ← g は発生しない
では流通過程で働く人々は資本家に搾取されていないの? という疑問に対しては
「商業労働者は産業労働者のばあいように自分の生産した剰余価値を搾取されるのでは
ないが自分の不払い労働(剰余労働というべきだろう←転びキリシタン)によって産業部門から
商業部門に移転した剰余価値をとられるのだから、やはり搾取されているのである」とマルクス
経済学では説明される。(宮川実「経済学入門」より←この書籍はマルクス経済学である)
こう説明されると何となくそうかな。と思ってしまうが が、しかし
現代社会は小売業・スーパー・運輸・コンビニ・ソフトの配信・ケータイキャリア・インターネット関
連事業など多くのサービス業などの第3次産業が主産業となりマルクスのころとは社会の姿が
大きく変容しています。
宮川実氏のようなマルクス経済学の立場からの説明は現実に通用しなくなっています。
やはり市場経済システムを前提とした現代経済学(新古典派・ケインズ派)の理論のほうが
現実の現代経済(市場経済システム)へのアプローチにすぐれていることはいうまでもありません。
マルクス経済学は1990年代以降、現代社会への問題提起・解決策を具体的に示すことが出来て
いません。マルクス経済学はもはや「学説史」におちぶれてしまったのです。なにかラディカルな
言辞で「ものめずらしく」見えたりするだけの歴史上の過去の理論以外のなにものでもありません。