09/09/28 00:43:35 .net
ベジャールが付き添っていたから寂しくないとでも?
そんな単純なことではないですよ。
ものを創る人は皆、孤独なものです。
物理的な面ではなく、精神的な面で。
いちいち言うのはイヤだけど、もとのスレに戻って欲しいから。
ベジャールの興味が他に行ったことも
それでもなお、ベジャールが自分を気遣っていることも、
カンパニーのメンバーが自分を見る眼差しも、
世界中の人に愛されたことも、
本当は「つがい」であったと思える人と寄り添って暮らしたいと思ったことも、
そして何より、衰えて、思い通りにならない自分自身の肉体と向き合っていたことも。
全てが彼を苦しめていた。
病気を知ったのは随分前のことだったから、
それから後の彼は、何を遺すのか、誰に遺すのかを考えずにはいられなかった。
確かに、愚かなところを持った人ではありましたが、
だからこそ、ベジャールの教えをそのまま受け取れたんです。
刷り込みという言葉があります。
抗おうとしても、結局はベジャールの手の上で踊るしかなかった。
ベジャールという絶対的な存在から逃れたいと思ったことだってあったんです。
以前からここにいる沢山の方はわかってらっしゃると思いますが。
目には見えないものを感じる事が、
芸術を愛するということですよ。
生前のある時期の彼を、近い場所で知る者として、最後に話させてもらいました。
もう、書きません。