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台湾問題(1)
台湾問題というと中共と国民党の問題というふうに思う
かもしれないが、大陸から逃れてきた国民党(外省人)と
台湾原住民(本省人)との間で起こった問題もある。
1945年に日本が敗戦した後の台湾には、連合国軍の委
託を受けて日本軍の武装解除を行うために大陸から蒋介
石率いる中国国民党政府の官僚や軍人が進駐し行政を
引き継いだ。最初は多くの本省人が台湾の「祖国復帰」を
喜び、中国大陸から来た国民党政府の官僚や軍人らを歓
迎したが、やがて彼らの腐敗や犯罪を犯す者が多いこと
に驚き、失望した。
日本の統治は厳しい同化政策などもあったが不正は少な
かったので、役人の腐敗、治安の悪化に対して不満が高
まっていた。当時の本省人は、「犬が去って、豚が来た」
（犬[日本人]はうるさいが役に立つ、しかし豚[国民党]は
貪り食うだけだ）と言っていたそうだ
さらに蒋介石は、二・二八事件における数々の虐殺行
為や、戒厳令を敷き、知識人や左翼分子を徹底的に弾
圧して支配を行ったため、（特に本省人の間には）根強
い拒否反応を持つ者が多い。