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「病原体の生体実験 毎日2~3人解剖」
戦時中に中国大陸で、捕虜などに人体実験を重ねた旧日本陸軍 731部隊 の衛生兵だった
三重県尾鷲市の大川福松さん(88)が8日、大阪市で開かれた
国際シンポジウム「戦争と医の倫理」に出席、「毎日2~3体、生きた人を解剖した」と証言した。
当時の体験を人前で明かしたのは初めてで、「不正なことは、社会に、はっきり示さなあかんと思うようになったから」と語った。
大川さんは 早稲田大で細菌学 を学び、1941年に召集。
44年8月から旧満州(現中国東北部)にあった関東軍防疫給水部本部(通称731部隊)の「ロ号棟」で、衛生伍長をしていたという。
所属した班は、ペストやコレラ、梅毒などの病原体を人体に注射して感染の状態を調べたり、人為的に凍傷を作ったりしていた。
最初は「大変な所に来た」と思ったが、次第に感覚がまひし、「そのうち、毎日2~3体解剖しないと仕事が終わらん気になっていった。
多い時は1日5体を解剖した」と証言した。
子持ちの慰安婦を解剖したこともあった。「子どもが泣いている前で、母親が死んでいった。子どもは凍傷の実験台になった」と語った。
読売新聞