04/08/16 21:19 u/DiMLuk.net
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北印旗沼は,成田空港に近い。ジャンボジェット機が低空を行き交う。千葉県などは02年,成田高速鉄道アクセス社を設立した。
都心と空港を結ぶ新線を建設し,空港へのアクセス時間を現在の最短51分から36分に縮める。10年に開業予定だが,その線路は北印旗沼と甚兵衛広沼の間を横切る。
国道464号も線路と並行して建設される。
サンカノゴイなど鳥類の繁殖や越冬に影響する恐れがあり,千葉県野鳥の会は線路迂回か地下トンネル化を同社に求めた。同社は,
「事業の環境影響を調査中で,今年の秋から冬に調査結果を県に提出する。要望にコメントできる段階ではない。」
と話す,
同会のメンバー,mさんは,子供の頃に読んだ旧ソ連のの冒険小説が強く印象に残っている。サンカノゴイが,草の中に巧みに隠れて,ハンターの狙いを外す様子が描写されていた。
今もその姿を求め,沼をよく訪れる。
「他に住みやすい場所があるなら行くはずだ。ここにいるのは,それが無い事を示している。」
と指摘する。
千葉県野鳥の会副会長のもこうじの影響を気にしている。
「サンカノゴイは,生態になぞが多い。よく分からないうちに,鉄道や道路を造るのは心配だ。」
北印旗沼から,茨城,千葉県境の利根川に向かった。河口から◎キロ上流の河川敷に広大な
芦原が広がる。80年代はサンカノゴイの繁殖地だった。その後,芦原を二分する砂利道が鋪装され,並行する国道の迂回路になった。
芦原に一時間半いたが,サンカノゴイの姿は無かった。