12/11/14 12:54:20.89 wlkL+WJN.net
私の単なる私見ですが、非常に興味深い分野だと思っています。
その分野の専門家とされる方々の研究は、非常に詳しいことにいささかの疑問もありません。
ただ、何度か、そういう専門家といった方々のお話やシンポジウムに出席もさせていただきました。
そのおりに、考古学の権威とされる方から「純粋に考古学の立場から検証していく」、
あるいは「文献史学に影響されない」といったご発言が気になりました。
その方だけではないのですが、我が国の古代史を検証しようとしますと、
我が国に残されている遺跡や文献からだけでは、その姿は見えてきません。
つまり、大陸に残されている歴史や史書などと突き合わせることなしに、
我が国の古代における姿は解明できません。それは、淡路島の歴史を検証しようとすると、
この列島全体の歴史との関連なしにはありえないのと同じです。
なぜなら、そこに人の流れがあったからです。
そういった人の流れは、我が国の記紀史観では消されています。
我が国で人類が誕生しているといった鎖国的歴史認識となっています。
ですから、あえて私が指摘させていただけるのなら、
大陸に残されている歴史や史書との関連を抜きにした考古学では、
我が国に残されている各種遺跡の正確な分析に至ることは困難になると考えます。
そういったことは、そのシンポジウムでも感じました。
我が国の民族的歴史は、中東にまで遡ります。
我が国には、遠く中東にルーツを持つ民族が渡来しています。
そういった世界史的視点も考古学には必要だと私は考えます。