12/05/27 16:17:44.35 wl0o9cd0.net
「海上の道」はあったか?
URLリンク(www.geocities.jp)
この「海上の道」は、遺伝子の諸説から証明されるだろうか。
Gm遺伝子は、既に指摘してきたとおり、先島諸島の与那国島と僅か40km先の台湾の先住民タカサゴ族や
フィリピンのネグリトなどとは、下のグラフのように断崖絶壁のごとき断絶を示す。
すなわち、Gm遺伝子の解析からは、「海上の道」が存在した可能性はない。
海上の道に点在する集団のGm遺伝子の分布
URLリンク(www.geocities.jp)
ミトコンドリアDNA亜型の地域別の頻度からは、どういうことが言えるか。
このmtDNA解析からもGm遺伝子と同様、沖縄と台湾の先住民の間には、
遺伝子の構成が大きく異なり、やはり遺伝子の断絶が認められる。
海上の道ルートに居住する集団のmtDNA亜型の頻度
URLリンク(www.geocities.jp)
Y染色体からの分析はなかなか難しい。データが各研究者によって基準があいまいなのである。
したがって、各研究者から持ち寄ったデータを地域順に並べてもどれ程の意味があるかという、現在の研究段階なのである。
それを承知の上で次のグラフをご覧いただきたい。
海上の道ルートに居住する集団のY染色体亜型の頻度
URLリンク(www.geocities.jp)
このグラフからも東南アジアから南西諸島、日本列島へと遺伝子の流れがあるとは読み取れない。
やはり、台湾先住民と南部琉球との間に断絶が見られるようである。
以上のように、遺伝子の分析からは、少なくとも日本人の起源という観点から、「海上の道」の存在を証明することは出来ない。
(*最近の研究でも、先島諸島の住民と台湾先住民とは、遺伝的に近縁性がないことが報告されている。・・・沖縄タイムス2009.10.23)