19/08/22 02:21:27.66 qt1K8DUA.net
では水草博士のワイから講義をするで~
まず植物の三大栄養素というものは窒素リン酸カリウムや、文字通りこれが一番重要な栄養素だと思ってかまわん
その他に二次元素と呼ばれる栄養素と微量元素が必要や
まず三大栄養素について確認していくと、一般的に水草用の肥料で最も重視されているのはカリウムや
なぜなら窒素やリンは生き物を飼っていれば餌などから供給されるのに対し、カリウムは給餌や水道水によって補給されることがなく、さらに換水でどんどん水槽の外に排出されてしまうからや
水草用の肥料として売られてるものはほとんどがこのカリウムメインの肥料だと思ってもらってかまわん。
例えば有名なイニシャルスティックは窒素リン酸カリウム(N-P-K)の比率が1-0-3やし、フローラプライドは0-0-3、ADAのブライティKは0-0-7や
ようするにまずカリウムは頻繁に追肥する必要があるということや
次に窒素とリン酸、これは生き物を飼っていればフレーク餌などから補給できると思われているので一般的にはそれほど重視されとらん
しかし大量に水草があるいわゆる水草水槽では生体や餌の量によっては窒素が不足することというのは割とある
そして餌から十分な窒素を補おうとすると今度はリン酸が過剰になってしまうという問題もあるんや、というのも水草が必要とするリンの量というのは窒素に比べるとずっと少ない。
リンというのは花や果実をつけるのに必要な栄養素やから水草にはほとんど必要ないんやな。
さらにリン酸は鉄など他の栄養素と結合して不溶化しやすい、つまり換水によって水槽の外に排出することができないわけや
もとから要求量が少ない上に換水で排出もできない、そして過剰になると黒髭苔が発生すると問題だらけや よってリン酸というのは基本的に追肥する必要はあらへん
そこであると便利なのが窒素単体の肥料や これはワイの知る限り有名どころではADAのブライティニトロしかあらへん
他に窒素分を含んでる肥料と言うのはほとんどがリン、カリウムや微量元素なども含んだ総合的な肥料や
あるいはパワーサンドのような有機系の肥料は緩効性なので長期にわたって窒素を供給することができるので最初に仕込んでおくと維持がしやすくなるで
次に二次元素やが、これはカルシウムマグネシウム硫黄が該当するで
カルシウムとマグネシウムは水道水から供給できるから定期的に換水しとれば不足することはあまりあらへん
硫黄もソイルにたくさん含まれとるから原則追肥する必要はなしや
とりあえず初心者はここらへんはあまり気にせず、水草の状態によって不足している栄養素が判断できるような上級者になったらカルシウムマグネシウムあたりの追肥を考えてみてもええかもしれん
ほんで微量元素やが、これはたくさんあったら困るんやけど少しは必要というもんで、いろいろな元素が該当する
その中でも特に不足しやすいと言われとるのが鉄で、赤系の水草をきれいに発色させるのにも有効やってことでよく鉄メインの肥料は販売されとるな
ただあくまで微量元素やからたくさんは必要なわけやないし、他の栄養素と一緒に配合されてることも多いで
例えばフローラプライドなんかも微量元素が配合されとると言われとるしな
というわけで肥料の与え方としては状態を見て個別の栄養素を追肥するというのが理想や
そういうときにあると便利なのがカリウム、窒素、鉄、微量元素やな
これらが別々に添加できる肥料を用意しとけば自分で調整しやすいで
それかカミハタオコシみたいな一通り全部の栄養素が配合されとる肥料を使うのも手や
ただその場合はリン酸の過剰にどう対処するかってことが課題になってくるんやけどな
たまに見かけるのが園芸用の肥料を水槽にそのまま使っとる人がおるけど、あれはワイみたいにそれぞれの栄養素についてしっかり理解できとる猛者以外はやめといたほうがええ
とくに最悪なのがマグアンプK使っとる人、あれはNPKが6-40-6とかやから水槽で使ったら地獄みたいなリン酸過剰になるで