12/02/04 23:06:47.97 0
>>143
住吉三神をオリオンの三ツ星(航海の目印)とし、猿田彦命をプレアデス星団
とする見解も出されていますが、定説ではありません。
猿田彦命については、寧ろ太陽神的性格が指摘されていますし。
太陽神である天照大神を悩ませた天津甕星は、金星だといいますね。
アイヌの伝承に、昴を六人の乙女、オリオンの三ツ星をそれを追いかけてい
る三人の男とするものがあります。
そもそもオリオン座自体に類似の伝承がありますが、この手の話は白鳥や羽
衣の伝説と結びついて広く分布しているので、両者に限らない。
院政期の文人である大江匡房は熒惑星(火星)の化身であるとされ、冥界と
行き来した小野篁は、破軍星の化身とされていました。
破軍星は、北斗七星の一つ。『水滸伝』にも宋の皇帝の臣がやはり北斗七星
の中の文曲星・武曲星の化身であったという話がありますが、小野篁の話が
何に由来したものかは、分かりません。
熒惑星は童子の姿で予言するということが『捜神記』などに出ており、本邦
にもこれが伝わって聖徳太子の伝記などに登場しています。
しかし、一方では驢馬に乗った驢馬の頭で六臂の異形であったりもする。
江戸や江戸の記憶がある世代(富岡鉄斎など)まではこうした五星・廿八宿
の神々も陰陽道の影響で知られていましたが、明治に陰陽師が禁止・廃止さ
れて以降は、記憶から消えてしまいましたね。
こと大陸の影響を受けたものについて言えば、日本に星の信仰がなかったと
言うのは間違いです。