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日本のメディアでは伝えないけれど、NHK放送を視聴できるアメリカでも大反響なのだそうである。
巷の評論でも今回の作品・カーネーションは、あの名作「おしん」以来の大傑作と太鼓判を押されている。
様々な名シーンの中で、おそらく伝説的な名シーンになるのではないか?と囁かれているのは、周防龍一と糸子のラブ・ロマンス。
特にアメリカ人も心酔したという名シーンが、ミシンを打つ周防の後姿に言葉も無くササっと静かに近づいて周防の腰に腕を巻きつけるシーン。
私自身、余りに美し過ぎる二人のシーンを観た時に思わず鳥肌が立った。
何が美しかったのか?
そして、このシーンに何故、アメリカ人までもが虜にされたのか?
「君を愛してる」、「あなたの事が好き」・・・一般的に、この手のシーンで使われるであろう、この類の台詞演出が全く無い。
にも拘らず、周防の腰に腕を廻した糸子の愛情表現が海を超えて通用してしまった事の驚き!
何よりも、あのヤンチャな小原糸子が、長い物語の中で初めて視聴者に見せた<女の性欲>。
それは、夫・勝に対する愛情表現とは全く性質の異なる性欲である。
あのシーンこそは、糸子が職人でもなく、未亡人でもない、一人の女に戻った決定的瞬間だった訳だ。
綾野剛が演じた周防龍一と言うキャラクターは、本来、視聴者受けを狙ったキャラではなく、
元々は物語に直接関係の無い、通りすがりの人物であった筈だった。それが思いもよらない促進剤に大化けしてしまった。
愛情表現豊かなアメリカ人からすれば、二人の言葉の無い静かな恋の行方が気になって仕方が無かったのだろう。
くっ付きそうでくっ付かない。もどかしくも切ない二人の微妙な距離関係。アメリカには理解出来なかった日本の男女の恋愛文化が其処にあった。
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