12/04/29 21:58:49.94
昨日の、JMM(村上龍の「Japan Mail Media」)の配信記事
>[JMM685M-3] 「経済的に豊かだ」という実感を持ちにくいのはなぜか
> ■今回の質問【Q:1260(番外編8)】
> わたしは高度成長とともに育ちましたが、当時は、経済が成長し、豊かになってい
ることを日々実感することができました。今は、あのころより経済規模が格段に大き
くなっているにもかかわらず、「経済的に豊かだ」という実感を持ちにくいような気
がします。どうしてなのでしょうか。
◇回答 □杉岡秋美 :生命保険関連会社勤務
>高度成長時代、1955年から1973の間の平均実質成長率は10%を超えます。1945年の敗
戦によって、それまでがんじがらめであった社会がGHQの5大改革などで一気に開
放され、その後の国際情勢にも恵まれて経済が一気に開花しました。10%以上の経済
成長をほぼ20年間続けたわけですから、世界史的にも稀有な経験をしたのだとおもい
ます。1955年には、三種の神器として、白黒テレビ、冷蔵庫、洗濯機が消費のシンボ
ルとして崇められていましたが、どの家庭にも普及していきました。1960年代には、
神器はカラーテレビ、クーラー、車などに代わっていきますが、それらもあたりまえ
のものとして普及していきました。この時代に成人した人々は、これらのものの増加
をもって、毎年毎年豊かになっていくことを刷り込まれていきました。
代わって、ここ1992年から2011年の20年間の実質GDPをみてみると期中を通じて9
%ほどしか成長していません。高度成長期に1年でやったことを20年かかっているわ
けです。この間、デフレが進行していたので名目成長率にいたっては、マイナスとな
っています。人々は実質値よりも、売り上げの額が減る、給料の額面が減るといった、
名目値の方を認識し勝ちなので、この期間は貧しくなっていったというのが人々の実
感に近いのだと思います....
(↑
─こういうのは社会学の研究対象テーマになるんじゃないのか
博報堂総研でなくても社会学学徒が…)