13/12/30 22:29:11.44
横顔が淋しそうな女だった。
運転している彼女の顔と、死体で発見されたというその生気を失った白い顔を想像し
頭の中で何度も過去と現実を交差させていたが、彼女のやはりどこか淋しげな
笑顔がパッと浮かんだと同時に、せきを切ったようにはらはらと涙が流れ出した。
彼女と会ったのは10年も前になるだろうか。
男は思い返していた・・
ちょうどその時、東京のある高級マンションの一室で姉妹はこのような会話をしていた。
「ちょっとマエちゃん、どうしよう、マズイよ」
「でも私たち直接関係ないじゃん。悪いけど勝手に死んだんだもんね」
ゆっくりと甘えた喋り方をする妹はこういう時は冷静だ。
「生きてた方が鬱が悪化してなに言われるか怖かったと思わない?」
妹マエの言葉に救われマキはゆっくりと深呼吸した。
(続く?さあどうでもいい)