12/01/28 12:59:10.61 tRlPdtPr0
>>899
ニシンが回遊してくると海面が盛り上がり、ニシンの銀鱗が跳ね上がった。
自分たちの建網に入るのを期待し【入れ、入れ】と祈るように叫んだのでしょう。
一度郡来が来ると、何昼夜にわたり寝る暇も、食べる暇もなく処理作業にかかり切った。
そのやん衆達に炊き出しの飯を作る、飯炊き女達も夜通しとなりました。
昭和29年の郡来を最後に、ニシンはバッタリと途絶えてしまいました。
海水の温度が高くなったから、取り尽くしてしまったから、気まぐれな魚だからと諸説があるが、真相は不明です。
建網と呼ばれる問い刺し網が使われることなく、しかしいつかきっと郡来は来ると信じつつ待つ漁師の心情がわかります。