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子宮筋腫を持つ女性は多く、３０歳以上では２０～３０％前後の人でみつかる。筋腫は子宮にできるこぶのようなもので、多くの場合は経過観察ですむ。
順天堂大産婦人科の竹田省（たけださとる）教授によると、治療が必要になるのは、（１）痛みや過多月経、貧血などの症状がある（２）筋腫が大きく、他の臓器を圧迫するなどの合併症がある、などの場合に限られるという。
治療法は、筋腫の数や大きさ、種類などにくわえ、閉経が近いか、将来、妊娠を希望するかなどの人生設計を考えて選ぶことになる。
手術には、開腹手術や、腹部に数カ所小さな穴をあけ、器具を入れる腹腔（ふくくう）鏡手術がある。
開腹手術は、子宮を摘出する「全摘術」と、筋腫だけを取る「核出術」に分かれる。妊娠を希望する人や、子宮を失いたくない人には核出術が選ばれるが、筋腫が再発する可能性が残る。
腹腔鏡手術は入院期間が５日程度と短くて済むが、直接筋腫を見たり触ったりできない。そのため開腹術に比べ、取り残しが多くなる、縫合が不十分になる、などの短所がある。
ホルモン剤を使い、女性ホルモンの分泌を抑えて筋腫を小さくする薬物療法もある。ただ、更年期のような症状が出たり、長く使うと骨がもろくなったりする危険もあり注意が必要だ。
公的医療保険が適用されない新しい治療法もある。
女優の柴田理恵さんも選んだ子宮動脈塞栓（そくせん）術（ＵＡＥ）は、子宮への血流を一時的に止めて筋腫を小さくする。長期的な治療成績や妊娠への影響はわかっておらず、原則、妊娠を希望する人は適応外となる。
筋腫が子宮動脈以外の血管からも栄養を受けている場合、治療効果が限られることもある。
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