14/02/19 01:20:04.82 0
>>298
なるほど『意識と本質』はそういう捉え方の方がいいかも知れませんね。
ただ、井筒さんは英文の論文、著作が多いでしょう。
『禅仏教の哲学に向けて』も英語からの翻訳で、『意識と本質』の論点を含んでいます。
エラノス会議の存在が大きかったわけだけど、鈴木大拙ほどではないにせよ、
西洋人向けという意識はあったかもしれません。
とはいえ仏教そのものではない、というのは事実ですね。井筒的東洋哲学は西洋哲学を前提しないと
出てこないものだという認識ははっきりありますし、東西を往復、比較しつつ、東洋思想を
共時的に構造化しようとしていたと言うべきでしょうね。自分は中村元さんが苦手なんですよ(笑)
仏教そのものというと難しいですね。岩波文庫や講談社学術文庫に入っているものや、
手元にある現代語訳道元全集を読み直してみます。