12/12/01 12:12:08.79 0
いま和辻哲郎の日本倫理思想史を読んでるけど、
和辻の主張は、日本人は太鼓から天皇信仰を持ってきた。
しかし明治維新における天皇の扱い方は間違っている。
将軍と天皇を入れ替えることで、天皇を権力のトップとするのは
間違っていると、戦前から出張してきた。
天皇とは権威であり、象徴であり、日本人の団結を
支えてきた存在だと、古代からの日本人の精神性の
系譜を示している。
だから戦後の天皇のあり方には納得している。
たとえば、室町時代に社会が豊かになり始めて、
民衆が教養にめざめたとき、そこにあったのは平安までの古代文化だった。
古代文化は天皇信仰である。1神教のように強く天皇を信仰しているのではなく、
天皇、そしてそれに使える忠臣を一つの理想像として、日本人のあり方を示している。
仏教、儒教を取り入れながら、日本人らしさ、
清らかで慈愛をもち、正義を行う和の思想
古代の物語を知ることで、天皇を漠然と日本の権威として認識していく。
侵略がなかった日本では古代に成熟した文化は、分断されることなく、
江戸時代までつながっている。